中国の対北輸出 「吉林省ルート」突出 昨年12月 ミサイル関連か

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090718-00000103-san-int
 中国の対北朝鮮輸出額が昨年12月だけ突出して増えていたことが17日、日米両国の外交筋の証言で明らかになった。中朝貿易は通常、中国・遼寧省ルートが全体の3割程度を占める大動脈となっているが、昨年12月は吉林省から北朝鮮北東部へのルートが全貿易額の半分を超えた。このため、北朝鮮が今年4月に発射した長距離弾道ミサイルなどの関連部品が、昨年12月に集中して発射地点から近い吉林省ルートで運ばれた疑いが浮上している。部品の一部は、日本から中国経由で「迂回(うかい)輸出」された可能性も指摘されている。

 日米両政府が入手した中朝貿易記録によると、中国の対北輸出額は昨年1年間で約20億3323万ドルだったが、昨年12月の1カ月間だけで約4億3121万ドルに上った

 例年は中国・遼寧省から平壌に向けた輸出額が最も多く、昨年も1年間で6億3906万ドルを占めた。だが、12月に限ってみると、吉林省から北朝鮮北東部に向けた輸出額は遼寧省ルートの2・5倍以上で、1カ月間で約2億4114万ドル(昨年1年間では約4億2515万ドル)に達した。

 日米両政府は、吉林省からの輸出額の急増に注目北朝鮮は今年4月、長距離弾道ミサイル発射を北東部・舞水端里(ムスダンリ)の基地から強行し、その後も東部の元山(ウォンサン)付近から短距離ミサイルなどを連射していることから、「ミサイル発射に間に合わせるため、通常とは違うルートで関連部品を一気に輸入した可能性がある」(米政府関係者)との見方がある。

 また、中朝貿易の記録を精査した結果、中国からの輸出品目の中には、ミサイル燃料タンクに転用可能なプラスチック製の貯蔵庫やミサイルの光学部材に転用できる眼鏡製品が含まれていた。眼鏡製品には、日本の高度な光学技術が用いられたものもあり、日本から中国を迂回して北朝鮮に輸出されていた疑いが指摘されている。

 日本の公安当局は「日本の全面禁輸などの制裁措置により、ミサイル部品を入手しづらくなっている北朝鮮の事情が反映している」とみている。

 日米両政府は、中朝貿易記録には8けたの品目別コード番号が記載されていることから、中国の税関当局にも協力を要請し、「迂回輸出」の有無や記録と実際に輸出された製品との照合作業を進めたい考えだ。

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以前は日本からミサイル部品を入手しやすかったというような書き方ですが、過去の記事でも
北技術者、イラン訪問 核関連? 4月以降、五十数人
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20090526/p3

日本などからのプルトニウム型に必要な部品入手が困難となり、ウラン型技術の入手に乗り出しているのではないか

とありました。