アッバス議長を再選 PLO主流派組織ファタハが総会

http://www.asahi.com/international/update/0809/TKY200908090150.html

2009年8月9日21時51分


再選されたアッバス議長=AP

 【エルサレム=井上道夫】パレスチナ解放機構(PLO)の主流派組織ファタハは8日、ヨルダン川西岸の自治区ベツレヘムで開いている総会で、自治政府議長でもあるアッバス氏をファタハ議長に再選。政治綱領の中で「エルサレムの解放」などを求めていく方針を決めた。

 西岸やヨルダン、レバノンなどから集まった代議員約2千人あまりが決定した。ほかに候補者はなく、挙手による信任となった。アッバス氏は選出後、「今回の総会はファタハの新しい始まりであり、それぞれが責任を果たすことが必要だ」と述べた。

 政治綱領については、「和平を追求する」としながらも、「(イスラエルに)抵抗する権利を留保する」とし、パレスチナ難民が故郷に戻る権利や、イスラエルが67年の第3次中東戦争で占領したヨルダン川西岸で建設しているユダヤ人入植地の解体を求めていくことを確認した。

 ファタハにとって89年以降、20年ぶりの開催となる総会。4日に始まり、アッバス氏は組織の結束を呼びかけていた。

 だが、組織の不透明な財務内容や、06年の自治評議会選でイスラム組織ハマスの台頭を許したことなどについて、若い世代を中心に指導部の責任を問う声があがり、会議が紛糾する場面もみられた。

 それでもアッバス氏を再選したことについて、ファタハ幹部の一人は「現状では、アッバス氏以外に議長を任せられる人材がいない。この点では新旧双方の世代の考えが一致している」と説明する。

2日前には総会紛糾で大幅会期延長とあったのですが↓
パレスチナファタハ総会が紛糾 大幅な会期延長へ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090808-00000072-mai-int

 【エルサレム前田英司】パレスチナ解放機構(PLO)の主流派ファタハの再起をかけた20年ぶりの総会が紛糾し、大幅な会期延長を余儀なくされている。活動が空転している原因を総括すべきだと要求する「改革組」と、旧態依然の組織秩序を守ろうとする「古参組」の確執が、一気に噴出した形だ。04年のアラファト前議長の死後、ファタハを率いてきたアッバス議長については8日、圧倒的多数で再任した。

 総会は4日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムで開幕。当初は3日間の予定だったが、8日も続いており、関係者によると、さらに数日間の延長が見込まれている。ファタハを率いるアッバス自治政府議長が、収拾に向けて動いているともいわれる。

 協議は、組織内の縁故主義汚職体質を問題視し、過去の財務内容を明らかにするよう求める声や、イスラム原理主義組織ハマスの台頭を許した責任追及が飛び出して、過熱した。また、ハマスが実効支配する自治区ガザ地区の代表団が総会に出席できなかったことから、新指導部の選出方法を巡っても議論が沸騰した。

 ロイター通信によると、組織の刷新を図る改革志向のメンバーからは「古参組が総会を乗っ取っている」との痛烈な批判が聞かれ、ハマスとの権力闘争に加えてファタハ内部の対立まで深刻化しかねない状況という。

 サウジアラビアのアブドラ国王は総会に合わせてアッバス議長あての書簡を公開。「世界がパレスチナ独立国家の樹立を認めても、パレスチナ自身が分裂している限り実現しない」と団結を呼びかけた

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まだ続いているのかもう終わっているのか、いまいち分かりません。どちらにしてもまた大きな情報があれば取り上げます。