北、非核化にはほど遠く 6ヵ国復帰も条件付き

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091006-00000587-san-int
 【ソウル=黒田勝弘北朝鮮金正日総書記は温家宝・中国首相との会談で、6カ国協議復帰の可能性を初めて明らかにした。しかし、これまで通り、米国との2者会談開催にこだわり、その結果を前提にしているため、6カ国協議再開の展望は依然、不透明だ。

 6日の朝鮮中央通信などによると、金総書記は同時に「朝米両者会談を通じて朝米間の敵対関係は必ず平和的な関係に転換されるべきである」と述べている。これは核問題を含め米国との関係が北朝鮮の望むかたちで進展、改善される場合は6カ国協議復帰もありうる、という意味だ。

 まず米国との直接取引で取るモノを取るという姿勢には変化はない。ただ今回、「多国間の対話」とだけいってきたこれまでの発言に加え「6者会談も含まれる」と述べているのは、6カ国協議の議長国である中国への配慮である。

 今回の温家宝首相の訪朝で両国は「経済技術協力協定や経済援助に関する交換文書(複数)をはじめとする数件の経済合意文書」など、多くの経済協力関連の文書に調印している。その中には中朝国境の鴨緑江河口での新しい橋の建設も含まれている

 中国は核放棄を目指した国連などの対北朝鮮制裁の一方で、北朝鮮に対する新たな経済支援を堂々と発表しているのだ。経済支援の詳しい中身は明らかではないが、国連の制裁決議には反しないのだろうか。

 北朝鮮「多国間協議に6カ国協議も含まれる」と中国の顔を立てることで早速、中国から支援を得たことになる。米国は「とりあえず6カ国協議再開のための米朝協議」には応じる考えというが、北朝鮮は今後もその都度、条件を付けながら外部世界から見返りを得る“物取り外交”を展開するものとみられる

 北朝鮮問題をめぐっては米国や韓国など国際社会では、核放棄と北朝鮮の安全保障や経済支援、米朝関係改善などを一括して取引する一括解決方式が取りざたされているが、北朝鮮の“小出し作戦”からしてその道は遠く険しい

 北朝鮮は「核放棄」をエサに、その途中段階であらゆる利を得ようとするが、最終的に核は決して放棄しないというのが、ソウルの北朝鮮研究者たちのほぼ一致した見方だ。核を放棄すれば誰も振り向いてくれないし、米国や国際情勢の変化による体制の危機から身を守れないと思っているからだ。

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他にも同様記事ありますね。
北核施設復元ほぼ完了=ミサイル燃焼実験も−聯合ニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091006-00000049-jij-int
 【ソウル時事】聯合ニュースは6日、北朝鮮寧辺の核施設の復元作業がほぼ最終段階に入ったとみられると報じた。韓国政府筋の話として伝えた。北朝鮮は4月、6カ国協議の合意に基づく核施設の無能力化を中止し、再稼働すると表明していた。米韓情報当局による監視で分かった。

 金正日労働党総書記は5日、中国の温家宝首相に核問題について「6カ国協議を含む多国間協議」への参加に言及。しかし、交渉の再開後、北朝鮮が再び核施設停止などに対する対価を求めることも想定される

 一方、同筋によると、5月ごろに北朝鮮黄海側の平安北道東倉里の基地に運ばれた弾道ミサイルは別の場所に運ばれた。同基地では、長距離ミサイルエンジンの燃焼実験が数回行われたと推定されているという。

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非核化、「対話通じて実現」=中国首相との会談で−北朝鮮首相
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20091004/p4
というのがあってちょっと安心していたのですが、結局は硬軟織り交ぜるいつものスタイルですね。がっかりしました。