仏、ロシアへの揚陸艦売却大詰め グルジアなど反発

http://www.asahi.com/international/update/1129/TKY200911290221.html

ロシアのサンクトペテルブルクを25日訪問したフランスの強襲揚陸艦ミストラル=AP

 【パリ=国末憲人】フランスとロシアの間で、仏ミストラル強襲揚陸艦の売却交渉が大詰めを迎えている。仏メディアによると、北大西洋条約機構NATO)加盟国からのロシアへの軍艦規模の武器売却は初めて。グルジアなどロシアと対立する国々は反発している。

 ロシアのプーチン首相は26、27日、パリ郊外でフィヨン仏首相と会談。ガスパイプライン建設や自動車産業支援について合意した。揚陸艦の売却交渉は公式な議題でなかったが、両者は交渉が進展していると認めた。フィガロ紙によると、売却額は5億ユーロ(約670億円)前後

 揚陸艦売却はロシアと欧州の軍事協力の進展を象徴するものと受け止められている。仏は、仏サンナゼールの旧海軍ドックでの新艦建造を条件にするなど、これを機に軍需産業の立て直しを図りたい考えだ。軍の近代化を進めたいロシアは、同艦を参考に自前で揚陸艦を建造できるようになることをもくろんでいるといわれる。

 ロシアと対立する国々は警戒を強めている。パリを訪問中だったグルジアのワシャゼ外相は26日、「非常に心配している。軍艦は黒海グルジアウクライナを脅すために決まっている」と述べた。反ロ意識の強いバルト3国でも反発は強く、リトアニア外相は「どのような状況でこの軍艦が使用されるのか、確認する必要がある」と懸念を表明エストニア外相も「最新鋭の装備を積んでいるのかどうか知りたい」と話した

 ミストラルはヘリコプター搭載の強襲揚陸艦で、満載排水量2万1500トン。病院並みの負傷者収容設備のほか、スポーツジムなども備え、「軍艦のロールスロイス」といわれるという。災害支援などにも使われている。

露が仏艦艇購入計画 装備開発の遅れを象徴か
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20091020/p2
でもロシアの技術の遅れのことを書きました。