先鋭化する米中の対立、日本など周辺国の「フィンランド化」を避けよ―米紙

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100919-00000000-rcdc-cn
Record China 9月19日(日)0時9分配信


11日、ウォール・ストリート・ジャーナルは記事「太平洋における中国のフィンランド化戦略」を掲載。西太平洋における米国の力が衰えれば、周辺国は中国になびくと分析している。写真は09年10月、中国建国60周年記念大閲兵式。

2010年9月11日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「太平洋における中国の『フィンランド化』戦略」と題した記事を掲載した。17日付で環球時報が伝えた。以下はその抄訳。

【その他の写真】

1941年、独ソ戦開戦と同時に、フィンランドソ連に宣戦布告。しかし枢軸国側の敗色が濃厚となり、ソ連と休戦した。フィンランドソ連の影響下に置かれ、資本主義経済民主体制でありながら、社会主義陣営の一員となった。そして今、中国は日本や韓国など周辺国に「フィンランド化」を迫ろうとしている

過去20年間、西太平洋の平和は米国のリーダーシップのもと、保たれてきた。米国からの軍事的脅威もなく、中国はその平和の最大の享受者となった。しかし今、米中の潜在的な対立は明らかなものとなり、バランスは失われつつある。もし米国がこのバランスを維持しようとしなければ、周辺国は「フィンランド化」し中国に与することになるだろう。(翻訳・編集/KT)

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最終更新:9月19日(日)0時9分

まぁ昨日今日と色々と尖閣に関してエントリを作りましたが、結局はフィンランド化というのが次に考えなければいけない事のような気がします。

中国の海軍少将:軍事未介入は日本に与えられた猶予
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20100923/p4

で、扱いましたが、中国には漁業監視船という名の軍艦がいるようです。今回の騒ぎでこの漁業監視船が尖閣付近に来ています。

中国の漁業監視船尖閣派遣に政府高官困惑、外務省は抗議 

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100910/plc1009100045005-n1.htm

 中国政府が沖縄・尖閣諸島付近に「漁業監視船」を派遣したとの発表に対し、外務省は9日、駐日中国大使館と中国外務省に抗議した。ただ、日本政府は中国側の真意を測りかねており、「どういう意図があるのか分からない」(政府高官)と困惑している。

 外務省幹部によると、日本側は今回の抗議の中で、中国漁船と海上保安庁巡視船の接触事件について、「中国政府は事件についてエスカレートさせないと言ってきた。しかし、今回の行為はエスカレートさせるものだ」と非難している。ただ、「公海上での行動であれば、何も言えない」(政府筋)という実情もあり、これ以上の強い態度には出られないようだ。

 一方、官邸筋は、中国側の挑発行為がエスカレートしてくるとの見方には否定的で、「情勢を分析中だが、中国政府としても事態をエスカレートさせることは望んでいない。国内で弱腰批判を受けるのを警戒し、日本に対して筋を通している姿を見せるところに最大の目的がある」とみている。

 ただ、今後の中国側の出方次第では日本領である尖閣諸島周辺海域での情勢が緊迫化する可能性がある。実際、中国政府が「核心的利益」とみなす南シナ海では今年6月、中国が派遣した大型漁業監視船が、中国漁船を拘束したインドネシア海軍の警備艇に武力攻撃を警告する行為を行った。日本政府としては引き続き「法令に従い対処する」(首相周辺)としている。

まぁ尖閣周辺は中国漁船を拿捕しても国内法で裁けないことが明らかになったわけですから、今後は拿捕しても漁業監視船が来てその20ミリ砲で、力ずくで開放させることが考えられますね。

米副大統領も次のように言っているわけですが、今後どうなるでしょうね。日本が勝手に地雷踏んで勝手にごめんなさいしてたら、どうにもならんだろうと。

米副大統領、中国・朝鮮半島政策「日本なしでありえぬ」

http://www.asahi.com/world/china/news/TKY201009210049.html
 【ワシントン=伊藤宏】バイデン米副大統領は20日、ワシントン市内で開かれた「米日カウンシル」の総会で講演し、中国との関係について「正常な関係を築くには、東京(の日本政府)を通じて以外ありえない」と指摘。さらに、米国が朝鮮半島の問題を扱ううえでも「日本なしで、正しい政策を遂行することはできない」と述べ、米国のアジア外交にとって日本が重要との認識を強調した。

 バイデン氏は、日米が最近も、北朝鮮やイランの核開発からパキスタンの洪水の復興支援に至るまで、幅広い外交分野で協力関係を続けていると指摘。「日本が過去60年間にわたって我々に安定をもたらしたことを忘れてはならない。両国関係は非常に、非常に、非常に、非常に重要だ」と強調した。

キーワード:
イラン
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北朝鮮
パキスタン
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追記:
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http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20100510/p1
でもアメリカ不在の太平洋で、『アジア諸国は中国の顔色をうかがうなど、周辺諸国と国際世論は中国に有利な立場を採った』とありますしね。これは日米共通の問題として考えていくしかないんでしょう。