<コートジボワール>大統領退陣要求強まる 各国が制裁警告

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101218-00000054-mai-int
 【ブリュッセル福島良典、ヨハネスブルク高尾具成】先月末に実施された西アフリカ・コートジボワールの大統領選決選投票を巡る混乱で、一方的に「再選」を主張するバグボ大統領(65)に対し退陣を求める声が国際社会で強まっている。バグボ大統領は退陣要求を拒否しており、事態収拾のめどは立っていない。

 フランスのサルコジ大統領は17日、ブリュッセルで記者会見し、コートジボワールのバグボ大統領を「民意に反して権力の座にとどまっている。速やかに退陣する以外の可能性はない」と非難した。フランスはコートジボワール旧宗主国で、同国に平和維持部隊を派遣するなど影響力がある

 欧州連合(EU)は17日に採択した首脳会議議長総括で、同国治安部隊によるデモ隊への発砲を非難、バグボ大統領陣営に制裁措置を発動する方針を確認した。制裁では陣営幹部への査証(ビザ)発給が停止され、EU域内の資産が凍結される。サルコジ大統領は退陣要求に応じなければバグボ氏自身に制裁が科せられると警告した。

 また、国連の潘基文(バンキムン)事務総長は17日の会見で、権力の座に居座るバグボ大統領の行為を「許されるものではない」と非難し、政権移譲を要求。米国もバグボ大統領が退任しない場合、制裁を科す可能性を示唆した。

 また、アフリカ域内からも非難が強まり、ケニアのオディンガ首相は同日、バグボ大統領を退陣させるべきだとし、アフリカ連合(AU)に積極的対応を求めた

 一方、バグボ大統領は、国連とフランスに対し、平和維持部隊を国外に退去させるよう命じるなど強硬姿勢を崩していない

 コートジボワール選挙管理委員会はいったん、野党指導者ワタラ元首相の当選を発表したが、バグボ大統領寄りの憲法評議会が選挙結果を覆した。16日には最大都市のアビジャンで野党支持者と治安部隊が衝突し、20人が死亡した。

 戦争犯罪や「人道に対する罪」を扱うオランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)はコートジボワールの状況を注視し、流血事件の捜査に着手する用意を表明している。

 コートジボワールは、60年の独立後、ウフエボワニ初代大統領が、カカオ農園拡大に向けて移民の受け入れを奨励し、現在は同国人口の3分の1近くをマリやブルキナファソなど周辺国の移民やその子孫が占める。移民の多い北部のイスラム教徒らが土地所有権を剥奪されるなどの差別的扱いが問題になったこともある。

 バグボ大統領は南部を地盤とするキリスト教なのに対し、ワタラ氏は北部を地盤とするイスラム教徒で、母はブルキナファソ出身。こうした地域や宗教間の対立が、事態を複雑化している。

【関連記事】
コートジボワール:治安部隊とデモ隊衝突 大統領選巡り
EU:コートジボワール大統領陣営に制裁
コートジボワール:AUが加盟資格停止 大統領選の混乱で
コートジボワールアフリカ連合が資格停止 大統領居座り
コートジボワール:2氏が大統領就任宣誓 混乱広がる

デモ隊に発砲、4人死亡=大統領選めぐる混乱激化―コートジボワール
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20101217/p3
から過去記事たどれます。

南北で宗教も違ったんですね。しかし選挙の結果イスラム系が勝つとそれをひっくり返すような非民主的な行いが黙認されるケースが多いと思うのですが、今回は国際社会がイスラム系の味方ですね。当たり前の事なんでしょうけど珍しく感じてしまいます。