スー・チーさんに連帯呼びかけ ミャンマーNLD議長

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101221-00000604-san-int


タン・ニェイン議長(写真:産経新聞

 【シンガポール=宮野弘之】ミャンマーの野党、国民民主勢力(NDF)のタン・ニェイン議長は21日までに、産経新聞のインタビューに応じ、2月までに招集される新たな国会では、他の民主化勢力や民族政党との野党連合を結成し、国軍与党と対峙(たいじ)していく方針を明らかにした。また、民主化運動指導者のアウン・サン・スー・チーさんに対し、彼女が率いた旧国民民主連盟(NLD)の枠を超え、ともに民主化運動を進めることに期待を示した。

 NDFは、選挙のボイコットをNLDが決めたことに反発、同議長や幹部のキン・マウン・スエ氏らが立ち上げた政党で、先の総選挙では、最大都市ヤンゴンを中心に16議席を獲得した。選管の最終発表はないが、国軍の代理政党とされる連邦団結発展党(USDP)は下院で79・6%にあたる259議席を確保したとされる。

 今回の選挙結果について、同議長は「予想以上に少ない議席だが、NDFが政治的な目的を実現するための足場ができる。そこで民主勢力を統合し国民の困窮や必要なもの、望むことについて質問し、修正を求めていく」と述べた。

 具体的には、野党のラカイン民族開発党、連合民主党、統一民主党、さらにモンやチン族の民族政党と国会内での協力を進める方針だ。同席したキン・マウン・スエ氏によると、野党共通の課題として、全政治犯の釈放や経済改革、健康・社会問題をとりあげていくことで一致したという。

 議長はさらに従来の野党のように、単に与党と対立するだけでなく、責任ある立場から国民の利益のために行動する」と語った。

 一方、選挙参加をめぐる路線対立から分派した旧NLDとの関係について、同議長は「旧NLDが選挙をボイコットし、政党登録をしないと決めたのに対し、われわれは仮に法律が不公正でも、真の民主政党は戦うためには法に従い、存在すべきだと考えた。それが彼らとたもとを分かった理由だ。彼らにその気があるなら、和解することはやぶさかではない」と述べた。

 同時にスー・チーさんについて議長は「彼女の国への愛情、国民のために犠牲となることをいとわない決意と勇気には疑問の余地はない。ただ、彼女が現実の政治から離れている間に物事は大きく変わった。彼女がそれに気づき、われわれと一緒に民主運動を引っ張っていくことを期待している」と述べた。

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スー・チーさん電話インタビューのやりとり
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20101125/p5
でもNDFについて触れています。
軍政、軟化の兆しなし スー・チーさん解放1カ月
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20101214/p1
では、スーチーさんが週一回ラジオでしゃべってるということだったんですが(多分電話を通じてなんだと思うんですけど)、そっちはどうなってるんでしょうね。