「父の殺害は国際法違反」とビンラーディン息子

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110511-00000921-yom-int
 【ニューヨーク支局】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は10日、国際テロ組織アル・カーイダ指導者ウサマ・ビンラーディンの四男ウマル氏(30)ら息子たちが、「父の殺害は国際法違反だ」と米国を批判する声明を出したと報じた。

 声明では、米軍が、武装していなかったビンラーディンを殺害し、家族を銃撃したことや、遺体を海に遺棄したことを指摘。なぜ真相究明のために逮捕し、裁判にかけなかったのかと疑問を投げかけている

 ウマル氏は、1999年までアフガニスタンでビンラーディンと暮らしていたが、テロ路線に反発して別離。今回の声明でもテロ行為を非難した。

国際法については知らないのですが、他にも批判はありました。
ビンラディン容疑者殺害 国際法上の問題、指摘する声も

http://www.asahi.com/international/update/0502/TKY201105020489.html
2011年5月2日23時54分

 米国によるオサマ・ビンラディン容疑者の殺害は国際法上、認められるのか。戦場での軍事作戦としての殺害だったと考えれば、戦争行為の一環として認められる可能性がある。しかし、国家による個人を狙った「暗殺」と解釈することもでき、米国の行為には疑問の声もある。

 米国にとっては、自国の主権が及ばないパキスタンでの殺害だが、パキスタン当局の協力の下で作戦を実行したと主張している。

 しかし、標的が戦闘員にあたる人物で、戦争行為の一環として戦場で殺害されたと言えるのかは意見が分かれる。ベルギー・ルーバンカトリック大学のピエール・ダルジョン教授は、この点について「本来は生きて拘束されるべきだった。国際法上、認められる殺害だったかどうかは微妙だ」と語る。

 オランダ・アムステルダム大学のジャン・ダスプレモン准教授も「米側の行動がすべて国際人道法上の手続きにのっとったものだったのかどうか、今後、検証が必要だ」と指摘する。

 国連の旧ユーゴスラビア戦犯法廷で判事を務めた法政大学の多谷千香子教授は、明らかに問題があるとする。「米国にとって危険人物なら、誰でも殺して良いことになってしまう

 仮にビンラディン容疑者が拘束されたとしても、人道上の重大犯罪について個人を裁く国際刑事裁判所(ICC)での審理は難しかった。米国が、政治利用の懸念を理由にICC条約に加わっていないためだ。

 米国はキューバグアンタナモ米軍基地に設けた特別軍事法廷で裁く選択肢もあったが、同法廷自体をめぐって政治的に議論が分かれる中、そうした手続きも省略した。国際社会は「9・11」の黒幕から証言を得る機会を永久に失った。(ブリュッセル=野島淳)

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まぁ米国にとっては、批判は承知の上で殺したんでしょうから、オバマ大統領の再選さえ出来れば何でも良いんでしょうね。パキスタン政府に知らせると、情報が漏れるかもしれないので、知らせすらしなかったというのは有名な話だと思うのですが。

しかしこういう声には答えなければいけないのではないでしょうか。
ビンラディン容疑者殺害>国連人権弁務官「事実知りたい」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110504-00000075-mai-int
 ピレイ国連人権高等弁務官は3日、国際テロ組織アルカイダ指導者のビンラディン容疑者を急襲、暗殺した米軍特殊部隊の作戦について、国際法と照らし合わせる観点から「殺害に関する正確な事実を知りたい」との見解を示した。AP通信が報じた。

 今回の殺害を巡り国際法の専門家らから疑問が出されているが、国連機関から問題提起されたのは初めて。ピレイ氏はビンラディン容疑者拘束が「難しいのは承知している」と理解を示す一方で、対テロ戦といえども国際法の尊重が重要だと強調した。【前田英司】

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一応答えてはいますが。
ビンラディン容疑者殺害>国際法違反とは思わず…米調整官

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110506-00000061-mai-int
 来日中のホワイトハウスゲーリー・セイモア調整官(大量破壊兵器・安全保障担当)は6日、東京都内の米大使館で会見し、ビンラディン容疑者の殺害について国際法違反とは思わない」と指摘、米軍などによる急襲作戦が適法に行われたとの見解を示した。一部国際人権団体などは殺害の必要性を疑問視しているが、セイモア調整官は「米国はテロリストと戦争している。少なくとも米国の国際法の解釈では、(殺害は)完璧に正当化される」と述べた。【大治朋子】

国際法は慣習法とききますが、これからは各国が好きに解釈して、自分の国にとって不都合な人間は自由にどこでも殺して良いということでしょうか。中ロはそういう事を行いそうですね。