米傭兵会社Blackwater 「アラブの春」照準 UAE首長一族と428億円契約

http://sankei.jp.msn.com/world/news/110517/mds11051710010003-n1.htm
2011.5.17 10:00 (1/3ページ)

 アラブ首長国連邦(UAE)が、かつてイラクで市民殺害事件を起こした米国の民間軍事会社「ブラックウオーター」の創業者に、内乱鎮圧、対テロ特殊任務などを担う800人規模の外国人秘密部隊の編成を依頼した。15日付の米紙ニューヨーク・タイムズが報じたもので、背景には中東・北アフリカで広がりをみせる民主化要求運動に対するUAEの首長一族の警戒心があるとみられる。今後、もし大規模デモがUAEにも波及すれば、鎮圧のために外国人部隊が投入される可能性があり、物議をかもしそうだ。(SANKEI EXPRESS)

 UAEが部隊の編成を依頼したのは、米海軍特殊部隊(SEALS=シールズ)の元隊員で、1997年にブラックウオーターを創業したエリック・プリンス氏(41)。ニューヨーク・タイムズによると、UAEを構成する7首長国のうち長兄格のアブダビ首長国の皇太子でもあるムハンマド・ビン・ザイド・ナハヤンUAE軍副司令官が中心となり、外国人秘密部隊の編成構想を進めている。

 部隊は内乱鎮圧、対テロ特殊任務の他に、石油パイプラインや高層ビルの防護も任務とし、隊員はコロンビア人など全員が非イスラム教徒で構成される。元米兵らが訓練を担当するが、米国の法律は、米国人が外国部隊を訓練することを原則禁止しており、国務省が調査を始めたもようだ。

創業者が新会社

 ブラックウオーターは、2001年の米中枢同時テロ後のアフガニスタン侵攻の際に米軍に雇われ、米中央情報局(CIA)が04年、国際テロ組織アルカーイダ指導部の暗殺計画を委託していたことでも知られる。イラク戦争でも駐留米軍の兵力不足を補う特殊傭兵部隊として暗躍したが、07年9月には隊員がバグダッドで、テロリストに攻撃されると思い込んで交通渋滞中の車列に発砲、市民17人を射殺する事件を起こし、糾弾された。

 その後、イメージを刷新するため、社名を「Xe(ゼー)」に変更。しかし、米軍関連の業務契約が減ったこともあり、最高経営責任者(CEO)だったプリンス氏は昨年、社を売却し、同業の新会社「リフレクス・レスポンス」を立ち上げていた。リフレクス・レスポンスとUAE側との契約額は5億2900万ドル(約428億円)という。

民主化運動を警戒

 有数の産油国であるUAEは、約470万人の人口のうち70〜80%が他のアラブ諸国やインド、パキスタンなどからの「出稼ぎ労働者」で、西側の尺度でいうところの市民権は与えられていない。また、生粋のUAE国民の間では、若年層が急増。高等教育を受けながらも、ふさわしい職に就けない中間層が年々増えており、民主化要求運動のマグマが爆発する危険性を潜在的に抱えている

 エジプトでは、最終的に国軍に引導を渡されたため、ホスニ・ムバラク前大統領(83)は退陣に追い込まれた。現在、内戦下のリビアで、盾となり最高指導者ムアマル・カダフィ大佐(68)を守っているのは、非アラブのアフリカ出身の外国人傭兵部隊だ。

 独裁者が国民の信を失った時、最後の最後まで頼りになるのは国軍ではなく、ビジネスと割り切ってためらいなく銃の引き金をひける外国人傭兵部隊であるという事実が浮き上がっている。

 UAEの首長たちも、その点に着目したとみられるが、外国人秘密部隊の存在が明らかになれば、国民の信を失い、逆効果にもなりかねない。

ブラックウォーターの記事もいろいろとりあげましたが、とりあえずここら辺から、たどってください。
民間警備会社を捜査=イラク政府への贈賄容疑−米司法省
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20100201/p5

しかし、
リビア空爆】UAE、ベルギーなども参加通知 計12カ国に
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20110325/p1
と言う記事がありましたが、中東の民主化アメリカよりの政策をとっていれば免れるだろうという考えがUAEにはあるのでしょうね。アメリカの方もその「米国人が外国部隊を訓練することを原則禁止」の法律を守らないなら、米国式民主主義も地に落ちたといえるでしょうね。

ところでSEALSについてはこんな記事も
オサマ・ビンラディン容疑者を殺した闇の対テロ特殊部隊「SEAL Team 6」とは?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110506-00000320-giz-ent

どんな人たちなのでしょうか…。気になる…。

オサマ・ビンラディン容疑者を殺害したのは、米軍最強のエリート集団「SEAL Team 6」です。

【記事の動画】

Team 6(1987年解散後DEVGRUとして再結成)というのは非公式な俗称で、本名は極秘に伏せられています。米政府はその存在すら認めていません

担当は対テロ特殊戦。

陸軍の闇の集団・デルタフォース同様、Team 6もその任務が報告書に載ることは滅多になく、増してや新聞に載ることはないのです(上の写真は一般SEALs隊員?)。

それが新聞の一面に「SEALの手柄」とデカデカ出てしまうんですから、今回どれだけ米国がオサマ・ビンラディン殺しのニュースを世界にアピールしたがってるか想像つきますよね...。

SEAL Team 6隊員は全員が全員、「闇」工作のプロです。軍規も適用されない超法規的存在で、最高機密の作戦に従事し、国際法の境界をまたぐこともしばしば。捕まった場合うまいこと否定できるよう、その闇の任務が記録に残ることはまずない、あったとしても極めて稀です

SEAL Team 6が結成されたのは、1979-1981年イランアメリカ大使館人質事件がきっかけ。1980年4月のデルタフォース主導の救出作戦が大失敗に終わり、こんなことが二度と繰り返されぬよう、超極秘で動ける対テロ特殊部隊を設けなくては...ということになったのですね。

結成当初、SEAL(海空陸の頭文字)には他にチームが2つしかなかったのですが、チームの数が旧ソ諜報員に知られてはマズいので相手が混乱するよう、わざわざ飛び番号の「6」をあてたのです。

Team 6では他のSEAL部隊からトップの精鋭を横取りし、そこからまた更に集中訓練をやって鍛え上げてゆきます。SEALsに選ばれるだけでも人間じゃないのに、その折り紙つきのSEAL隊員ですらTeam 6ではその半数近くが脱落するそうな。

現在のTeam 6隊員の名前は分かっていませんが、CIAでは特殊戦グループにTeam 6から人材をだいぶリクルートしているので、今回の任務で彼らを選んだのも自然な成り行きと言えそうです。まあ、Team 6の普段の担当は海事局の仕事(船舶救助・石油掘削基地・海軍基地・海から上陸できる地上の基地の任務)で、ビンラディンの潜伏先には水路はなかったりしますけどね。

元海軍SEALの方に本記事向けにコメントをお願いしてみたのですが、ひとこと聞き出すのがやっとでした。「助けてやりたい気持ちは山々なんだが、Team 6のことはひとっ言も喋れないね。Team 6はないんだよ」

参考サイト:http://www.businessinsider.com/[ Business Insider]

satomi

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やはり超法規的存在なのですね。