米、アジアでの軍事プレゼンス維持の方針

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110711-00000001-wsj-int
 【北京】4日間の中国訪問のため北京入りしたマレン米統合参謀本部議長は10日、海外メディアと会見し、アジアでの米国の軍事プレゼンスを維持すると言明する一方で、最近の南シナ海での領有権をめぐる出来事が紛争にエスカレートする恐れがあると述べた。

 同議長は、中国が太平洋における仲間だとしながらも、中国はもっと協力的で責任がある、透明性の高い行動を取ることによって、アジア地域における同国の急激な軍事現代化への懸念を和らげるべきだと要求した。

 同議長の訪中は5月の陳炳徳・人民解放軍総参謀長の訪米の返礼としての中国側の招待に応じたもので、9日に北京入りした。両国は12カ月間の空白を置いて、1月に戦略・経済対話を再開した。

 米中両国は軍事関係の拡大を約束してはいるものの、南シナ海の領有権という最も厳しく対立する問題をめぐって緊張が高まっている。南シナ海では中国、台湾、ベトナム、フィリピン、マレーシア、それにブルネイがそれぞれの領有権を主張している。

 マレン議長は、この海域における中国と、ベトナム、フィリピンとの激しい論戦をもたらした出来事とベトナムハノイでの反中国抗議行動に懸念を表明した。同議長は「われわれはこうした見解の相違を平和裏に解決したいと切に願う。私が特に心配しているのは、現在の出来事が判断ミスにつながり、誰も望んでいない突発事態が発生することだ。いかなる状況の下でもこうしたことを回避すべきだ」と強調した。

 中国の軍部や政府が昨年初めに一段と高飛車な調子で南シナ海での領有権を主張して以来、いくつかの東南アジア諸国特にベトナムは米国との軍事関係を強化している。クリントン国務長官は昨年7月、ハノイで、米国は同海域での自由航行に利害関係を持っていると述べたが、それ以来中国は米国が領有権問題に介入していると批判するようになった。

 米国抜きでの二国間での領有権問題の解決を提唱している中国はまた、航空機による偵察をやめるよう米国に求めるとともに、中国が領海だと主張する海域周辺での合同演習を呼び掛けている。

 マレン議長は、南シナ海での軍事プレゼンス、および9日の日本、オーストラリアとの低いレベルでの合同演習を含む諸活動を維持する方針を明確にし、「米国は去らない」と述べている。

 同議長はまた、中国人民大学での講演で、中国軍はその現代化についてもっとオープンになるべきだとし、「軍事力が増せば、それだけ大きな責任、協力が求められ、同様に、これまで以上の透明性も必要になる」と強調した。

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この海域でのそれぞれの国の主張する海域の地図は、
南シナ海、波高し 「海底油田10億バレル」資源の宝庫めぐり緊張高まる
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080122/1201007433
より

となっています。

昨年のクリントン氏の発言はこれですね。安全保障に関してはあまり書いていないですが。
ベトナムインドシナ】米越が緊密化、国交正常化15年:安全保障と経済軸に
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20100726/p3