【イタリア便り】世界一の自殺国は…

http://www.sankei.co.jp/kokusai/europe/070325/erp070325000.htm


 昔から「心中」(イタリア語に訳すとズバリ「殺人とその後の自殺」と味気ない)とか、「情死」などと自殺をとかく美化する伝統があるわが国では、毎年3万5000人前後もの自殺者を生んでいるので、恐らくは世界一の自殺国と信じておられる方も多かろう。だが、どうしてどうして世界には遥かに自殺が多い国もあるのである。

 昨秋にEUが発表した「自殺調査」によると、EU全体の自殺者は年間5万8000人。ただ、国によって人口10万人当たりの比率が大いに異なる。ロシアや北欧で自殺者が多いことは昔から有名だが、今回の調査でもEU域内で最も多いのはリトアニアの10万人当たり44人、つまり、わが国の27人の1・6倍に当たる。同じ北欧でもフィンランドは24・5人と高率ながら、デンマークスウェーデンは13人前後と、ずっと少ない。中欧のフランスは17人、ドイツは11・7人で、南下するに従って少なくなり、スペインは英国と同じ6・8人、イタリアはさらに低く6人である。

 イタリアが“自殺小国”である理由としては、自殺を罪悪とするカトリック教の影響のほかに、家族や友人などの小グループにまとまる国民的性向ゆえに、悩みを打ち明け易い環境にあることも原因に挙げられよう。(坂本鉄男

うーん、自殺はやっぱり本人が決意したことだからしょうがないんでしょうけどね…