ロシア、欧州通常戦力条約の一時停止 大統領令に署名

http://www.asahi.com/international/update/0714/TKY200707140369.html

 ロシアのプーチン大統領は14日、「欧州通常戦力(CFE)条約」の履行を一時停止する大統領令に署名した。米国による欧州へのミサイル防衛(MD)関連施設配備の動きへの対抗措置。戦車や戦闘機などの保有上限の順守義務がなくなり、「冷戦後最悪」とも言われる欧米とロシアの関係がさらに緊張しそうだ。新たな軍拡競争の危険も懸念される。

 軍備管理・軍縮条約のCFE条約は92年に発効し、「東西冷戦終結の象徴」と言われた。今回の大統領令は「ロシアの安全保障を損なう状況で、緊急の対応が必要」と説明している。

 ロシア外務省は同日の声明で、履行停止が関係国・機関への通知から150日後に始まるとしたうえで「停止中、通常戦力についていかなる制限にも縛られない」「(条約に定められた)武器情報の開示や軍への査察は中止される」と宣言。軍事面での透明性が格段に低下することになる

 ただ、条約そのものからの脱退は宣言していない。外務省声明は「対話の扉を閉ざしたわけではない」とも強調。履行停止に踏み切るまでに米国側から何らかの譲歩を引き出す狙いと見られる。

 米ブッシュ政権は「イランの脅威に備える」として、チェコポーランドへの施設配備などMD計画に力を入れてきた。プーチン大統領は米国や、加盟国拡大に動く北大西洋条約機構NATO)を「ロシアを想定している」と強く批判。4月の年次教書演説ではCFE条約の履行停止の可能性に言及していた。

ミサイル防衛>ロシア反発 米が東欧強行配備なら対抗する
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070705/1183643743
あたりからの関連ですね。