サドル派がシーア会派離脱=マリキ政権の危機、さらに深刻化−イラク

結構記事によって印象違う感じです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070916-00000009-jij-int

 【カイロ15日時事】イラクからの報道によると、イスラムシーア派強硬指導者サドル師派は15日、国民議会(定数275)のシーア派最大会派「統一イラク同盟(UIA)」から脱退したと発表した。同派は既にマリキ首相率いる連立政権から閣僚を引き揚げていたが、UIAからも離脱したことで同政権の危機は一層深刻となった。

は淡々とマリキ政権の危機が深刻になったと伝えてるだけですが、
サドル派がイラク与党離脱、マリキ首相は苦境に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070916-00000215-yom-int

 【カイロ=福島利之】イラクイスラムシーア派強硬指導者ムクタダ・サドル師率いるサドル師派は15日、マリキ政権与党のシーア派最大会派「統一イラク同盟」(UIA)から離脱すると発表した。

 サドル師派は、同国国民議会(275議席)内で30議席を占めるマリキ政権最大の支持基盤。同派の離脱により、与党系はUIA(85議席)とクルド同盟(53議席)の計138議席過半数割れ寸前の状態となり、マリキ首相は一層の苦境に立たされたことになる。

a 離脱の理由について、スポークスマンのサレハ・ウバイディ氏はAFP通信に対し、中部カルバラで8月下旬に起きたサドル師派民兵と治安部隊との衝突をめぐる政府の対応への不満があることを示唆した。

過半数割れ寸前の状態なのですね。また離脱の理由は『中部カルバラで8月下旬に起きたサドル師派民兵と治安部隊との衝突をめぐる政府の対応への不満』ということですが、↓ではまたちょっと違っていて、
サドル師派がシーア派会派離脱 マリキ政権にまた痛手
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070916-00000917-san-int

 【カイロ=村上大介イラクイスラムシーア派強硬派指導者、ムクタダ・サドル師派は15日、シーア派の最大会派「統一イラク同盟(UIA)」から脱退したと発表した。サドル師派はすでにシーア派のマリキ首相率いる連立政権から閣僚を引き揚げていたが、統一会派を脱退したことで、マリキ政権の基盤はさらに不安定さが増し、米政府が早急な実現を求めている石油法案可決など国民融和策をめぐる議論の行方にも暗影を投げかけそうだ。

 イラク中部のシーア派聖地ナジャフで記者会見したサドル師派のウバイディー報道官は、UIA脱退の理由として、マリキ首相らがサドル師派との協議を抜きに勝手にさまざまな決定を続けていると批判。すでに3月にUIAを離脱したシーア派のファディーラ党との連携を模索してゆく考えを示した。

 UIAは、マリキ首相のダアワ党、シーア派の最大政治勢力イラクイスラム最高評議会(SIIC)、サドル師派、ファディーラ党で構成され、国民議会(定数275)のうち130議席を占めていた。だが、今回の事態で83議席となり、連立を組むクルド人勢力の2政党(53議席)を合わせても136議席過半数を割った。

 サドル師派以外にもスンニ派や世俗派会派の閣僚が相次いで辞表を提出し、閣僚40人中17人が事実上不在という事態に陥っているマリキ政権にとって、さらなる痛手となった。ただ、「政権内がばらばらなように、野党もばらばら」(クルド人のマフムード・オスマン議員)であり、野党側が直ちに内閣不信任案を突きつける可能性はないとみられている

 しかし、米政府から強い批判が出ている国民融和策の遅れについては、石油収入の分配方法などを決める石油法案をめぐり、政権内のクルド人勢力とシーア派の石油相の亀裂が表面化し、議会提出のめどが立っておらず、バース党員の公職復帰制限緩和についてはサドル師派などが強く反対している。政権基盤の弱体化は、こうした議論の先延ばしにつながる懸念が強い。

 一方、シーア派地域のイラク南部では地方の治安部隊を牛耳るSIICとファディーラ党、サドル師派の各民兵が衝突する三つどもえの対立が続いてきた。サドル師は先月末、自派の民兵マフディー軍に半年の活動停止を命じたが、サドル師派とファディーラ党が連携を強めた場合、南部の治安情勢にどのような影響を及ぼすかも注目されよう。

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(『野党側が直ちに内閣不信任案を突きつける可能性はない』ということで、どういう危機なのかは分かりませんが、ともかく)サドル氏の不満は『バース党員の公職復帰制限緩和について』ということですが、バース党員復帰については
イラクのマリキ首相の立場ってどうなんだろ。その2(2:法案・合意編)。((3:外交編)はそろそろ書きます)
http://d.htena.ne.jp/navi-area26-10/20070903/1188821895
で、書いたように

(ry
 バース党員の公職復帰制限が緩和されても、政府省庁が連立会派に省庁ごと割り当てられ、すでに“党派性”を帯びている現状で、復帰を希望する旧バース党員は少ないとみられ、実効性については疑問視される。

だそうなんですが、どうなんでしょう。
マフディー軍に半年の活動停止を命じた』というのは読んでましたが、そのまえ三つ巴だったんですね。知りませんでした。