中国が金最大産出国に 07年12%増 南ア、1世紀首位に幕

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 中国が、1世紀余りにわたり南アフリカ共和国が守り続けてきた金産出国首位の座を奪った。中国はすでにアルミ、亜鉛、鉛などの鉱物資源で最大の産出国だが、世界的なインフレ懸念の高まりを背景に高値取引が続く金の国際市況をも左右することになった。

 英貴金属コンサルティング会社、GFMSが18日までにまとめた2007年の金年次調査によると、同年の世界の金生産量は前年比1%減の2444トンだった。このうち、最大の産出国だった南アが272トンにとどまったのに対し、中国は前年比12%増の276トンを記録し、世界最大の産出国の座を手に入れた。

 南アでは1886年に北東部のウィットウオーターズランド地方で世界最大の金鉱床が発見され、1905年に世界最大の産出国となった。70年には世界の4分の3に当たる年間産出量1000トンを記録したが、その後徐々に鉱脈が枯れ、減少傾向にある。

 これに対し、中国では自国での需要増加に対応し、政府が金鉱脈の開発を協力に支援。英紙フィナンシャル・タイムズによると、過去10年で産出量は7割も増えた。

 世界の金産出量について、GFMSは08年は2%余り増えると予測しているが、長期的には減少傾向をたどるとの見方もあり、金の需給は引き締まり気味に推移する可能性が大きい。

 米国の景気後退(リセッション)観測の強まりとともに米国債などドル建て資産から逃避した資金が金に向かい、14日にはロンドン自由金市場の金塊相場が一時1オンス=914・00ドルの史上最高値を更新した。

 GFMSのクラブウィック会長は17日の加トロントでの講演で「インフレ懸念やサブプライム(高金利型)住宅ローン問題などさまざまな要因が金価格を押し上げ、08年中には1オンス=1000ドルを突破するだろう」との見通しを示した。

 中国は、最大産出国として、金の国際相場に大きな影響を与えることになる。金を資源外交の道具に利用する可能性もありそうだ。

中国は資源外交をよくやってますけど、自分のところでも取れるから力ありますね。金まで一位ですか。大いに外交道具に使う可能性ありそうですね。