イスラエル首相の汚職疑惑、米実業家が法廷で資金提供証言

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080528-00000045-yom-int

 【エルサレム=三井美奈】イスラエルオルメルト首相をめぐる汚職疑惑で、献金者の米国人実業家が27日、エルサレム地裁で公開証言し、オルメルト氏に過去15年間で約15万ドルを渡し、一部は私的な旅費に充てられていたと明らかにした。

 国営テレビ「チャンネル1」は同日、連立第2党・労働党首のバラク防相が、不正が濃厚になった首相に対し、職務停止か辞任を要求する見込みだと報じており、首相は窮地に立たされている。

 証言によると、オルメルト氏は2005年、米高級ホテルに3日間滞在した際、「クレジットカードが使えない」などと主張して経費4700ドルを立て替えさせたほか、イタリア旅行のため現金約3万ドルを融通させた。このほかの献金は、自身が立候補した1993年のエルサレム市長選などの資金に使われたと見られる。

どこで読んだか忘れましたが、イスラエルでは政治家が汚職に問われると、その政治家のほうに無罪を証明する必要があるという事だったと思います。かなりヤバイ状況みたいですね。中東和平やシリアとの和平はどうなるんでしょうか。

追記:
太字部分これ↓ですね。
イスラエル首相の献金新疑惑、首相側に「正当」証明義務
http://www.asahi.com/politics/update/0512/TKY200805120285.html

 【エルサレム=村上伸一】イスラエルオルメルト首相が米国人実業家から多額の金銭を受け取っていたという新疑惑が、波紋を広げている。イスラエルの選挙法では、受け取った側に不正はなかったと証明する義務がある。首相はこれまで複数の疑惑を生き延びてきたが、今回は使途不明金があれば収賄などで起訴される可能性があり、最も深刻だ。首相が積極的な姿勢を示すパレスチナとの和平交渉が停滞する懸念も出てきた。

 首相は、警察が新疑惑を8日夜に公表した後、90年代から数年前までのエルサレム市長選やリクード党首選などで金銭を受けた事実だけを認め、「自分の懐には一銭も入れていない」と強調した。

 同国のメディアは、計数十万ドル(数千万円)が首相側に渡され、首相自らが現金を受け取ったこともあったと報じている。選挙法では選挙の種類によって、個人からの献金に数百〜5千シェケル(1シェケルは約30円)の上限が定められている。首相側は米国人実業家からの献金が、いずれも上限を超えていなかったことを証明しなければならない。

 金銭授受の時期が約10年前までさかのぼり、受け渡しの回数も多いため、不正はなかったことの証明はほぼ不可能と見られている。そのため「起訴は時間の問題だ」との見方もある。

 首相はパレスチナ自治政府アッバス議長との交渉で、仲介役のブッシュ米大統領が任期を終える来年1月までの和平合意妥結を目指している。ただ、イスラエルの連立政権の一角を占める宗教右派に配慮して、パレスチナ側への「譲歩」には消極的。新疑惑で立場が弱まり、交渉が進まなくなる恐れがある。