チベット発砲報道を亡命政府否定、仏紙もサイトに訂正文

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080822-00000060-yom-int

 【ニューデリー=永田和男】インド北部ダラムサラに本拠を置くチベット亡命政府のトゥプテン・サンペル報道官は22日、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が「中国軍が18日、チベット系住民に発砲した」と語ったとの仏紙ル・モンドの報道について、「ダライ・ラマ(の発言)が誤って引用された」と読売新聞に述べ、報道内容を否定した。

 サンペル氏は「今週になって、チベット系住民に対するいかなる発砲も確認されていない」と語った。

 亡命政府のウェブサイトで22日発表された説明によると、ル・モンドの記者が中国軍部隊がデモ隊に発砲したとの情報があると述べたのに対し、ダライ・ラマは「我々も(そのような話を)聞いたが、確認するすべがない。だから私には分からない」と話し、死傷者数などについても言及しなかったとしている。

 【パリ=林路郎】仏紙ル・モンドは、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が同紙のインタビューで、「中国チベット自治区で18日、軍が住民に発砲し、140人が死亡した可能性がある」と発言したとする記事について21日、「発言はダライ・ラマ側近のものだった」とする訂正文を同紙サイト上に掲載した。

 訂正文では、記者が側近から聞いた「死者140人」との情報について、ダライ・ラマ本人に質問したところ、ダライ・ラマは、数字は確認が必要だと答えたとしている。記事を執筆したのは、宗教を専門とするアンリ・タンク記者(62)で、専門書などの著作も多いという。

 一方、ダライ・ラマは22日、南仏エロー県で仏教寺院の落成式に出席し、サルコジ大統領のカーラ夫人らと面会した。

事情により22日から更新できませんでした。すみません。
中国軍がチベット群衆に発砲、死者140人の情報も─ダライ・ラマ=仏紙
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080821/1219329985
と書きましたが、訂正ですね。ロイター通信、時事通信、読売新聞が取り上げてましたが、訂正は読売と、時事通信
チベット発砲「聞いていない」=デモ申請で2人の処分確認−五輪組織委
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080822-00000123-jij-int

 【北京22日時事】北京五輪組織委員会の王偉執行副会長は22日の記者会見で、中国の治安当局が最近チベットで群衆に発砲、多数の死者が出たと報じられたことについて「聞いていない」とし、3月のチベット暴動で治安当局は暴徒に襲われても発砲を控えたと強調した。

 外国人記者のチベット取材に関しては「チベットに行くのは自由だが、安全の問題があって制限せざるを得ない」と述べ、規制が続いていることを認めた。

 王副会長はまた、北京でのデモ申請と関連して女性2人が「公共の秩序を何度も乱した」ため労働教養1年間の処分を受けたことを確認した。ただ、高齢であることを考慮して収監はしていないという。

【関連ニュース】
・〔写真特集〕多発する銃犯罪
・「中国軍発砲で140人死亡説も」=ダライ・ラマ、真の自治要求-仏紙
・盗難ピカソ作品、無事回収=ブラジル
・全米初、教師の銃携行容認=不審者に「現実」対応-テキサス州
カシミール、騒然=宗教聖地めぐり死者30人超-インド