米とベネズエラ、外交官追放合戦 ボリビア問題で対立

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080913-00000120-san-int
ボリビア

 【ロサンゼルス=松尾理也】南米ボリビアの反政府活動の激化に端を発し、米国の内政干渉を主張する同国やベネズエラと、米国との対立が深刻化している。12日までに米国が両国の駐米大使に国外退去を命じるなど、事態は外交官追放合戦に発展した。

 発端は、8月末からボリビアで続いている大規模な反政府勢力の抗議活動。モラレス大統領は、抗議活動を米国が操っているとして10日、米大使に退去を命じた。これに、米国も駐米ボリビア大使の退去命令で応じた。

 こうした状況をみて、強硬な反米路線をとるベネズエラチャベス大統領が“参戦”。11日、自らに対するクーデター計画が発覚したと述べるとともに、「中南米の人々に対するすべての陰謀の背後に米国がいる」と米の関与を主張、米大使に退去を命じた。

 米国も12日、駐米ベネズエラ大使を追放する一方、左翼ゲリラ組織コロンビア革命軍(FARC)の麻薬密売を支援しているとしてベネズエラ政府高官2人の在米資産を凍結した。

 チャベス大統領が米国への非難を強めている背景には、今年11月の地方選挙で反対派が勢力を伸ばしていることへの危機感がある。ロイター通信は「選挙を前に、米国との対立を作り出して危機を演出するのはチャベス氏の常套(じょうとう)手段だ」と指摘している。

 ベネズエラには10日、グルジア紛争にからんで米国が黒海へ艦船を派遣したことに対抗するかたちで、ロシアが派遣した戦略爆撃機が到着したばかり。チャベス流の反米演出が、従来の枠組みを超えて拡大する可能性が懸念されている。

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ボリビアも今までほとんど取り上げてませんが、とりあえず2005年末に左派野党「社会主義運動(MAS)」の先住民出身のエボ・モラレス党首が、親米保守派政党が推すキロガ元大統領を破って大統領になったと。

しかし、今年5月から、サンタクルス県、ベニ県、パンド県とタリハ県などの県で自治権拡大を求める住民投票が行われていずれも8割以上の賛成票を得てるんですよね。モラレス大統領は住民投票を認めない方向らしいですが。

8月末から続いている、大規模な反政府勢力の抗議活動は、ちょっと探しても報道見つかりませんでしたが、9月になってからは、
ボリビア>衝突激化8人死亡 左派政権、米大使に退去命令
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080912-00000147-mai-int

 【メキシコ市・庭田学】南米ボリビアで大統領派と反大統領派の衝突が激化し、11日、双方合わせて少なくとも8人が死亡した。AP通信によると左派のモラレス大統領は10日、同国駐在の米大使が反対派をあおっているとして国外退去を命令。ベネズエラの反米左派、チャベス大統領も11日、ボリビアに倣い駐ベネズエラ米大使に国外退去を命じた。ボリビアの国内対立が「ラテンアメリカ急進左派対米国」という構図に発展する可能性も出てきた。

 ボリビアでは、中央集権の強化によって富の再分配を目指すモラレス大統領に対し、地下資源などが豊富なサンタクルス、パンドなどの一部の県が反発。自治権の拡大を要求し政府と対立している。

 パンド県では11日、大統領支持派の農民と反対派が衝突し、8人が死亡した。ブラジル向けガスパイプラインも襲撃され、大きな被害が出ている。政府は反対派の行動を「クーデター」「テロ行為」などと非難している。

 こうした中、ボリビア駐在のゴールドバーグ米大使が反対派のサンタクルス県知事らと会談したことなどから、モラレス大統領は10日、「大使はボリビア分裂を画策している」として国外退去させる方針を表明した。米国務省は対抗措置として11日にグスマン駐米ボリビア大使、12日にはアルバレス駐米ベネズエラ大使の国外退去をそれぞれ発表した。

 ただ、AP通信によるとボリビアのチョケワンカ外相はライス米国務長官に対し、「外交関係の維持を希望する」との書簡を送ったといい、関係悪化に一定の歯止めをかける考えもありそうだ。

 ボリビアでは国内混乱の収拾を図るため、モラレス大統領が今年8月、自身と県知事の信任を問う国民投票を実施。大統領は信任されたが、反対派知事も信任され、対立の構図は解消されなかった。

 【ことば】中南米の左派政権

 90年代の市場開放と競争促進による「新自由主義」経済改革によって貧富の差が拡大。低所得者の不満を背景に左派系政権が次々に誕生した。今年8月にはパラグアイでも中道左派が政権を握った。中でも反米姿勢の強いベネズエラボリビアは急進左派の筆頭とされる。

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標題の通りベネズエラも反米路線に協調してます。
米とベネズエラ、外交官追放合戦 ボリビア問題で対立
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 【ロサンゼルス=松尾理也】南米ボリビアの反政府活動の激化に端を発し、米国の内政干渉を主張する同国やベネズエラと、米国との対立が深刻化している。12日までに米国が両国の駐米大使に国外退去を命じるなど、事態は外交官追放合戦に発展した。

 発端は、8月末からボリビアで続いている大規模な反政府勢力の抗議活動。モラレス大統領は、抗議活動を米国が操っているとして10日、米大使に退去を命じた。これに、米国も駐米ボリビア大使の退去命令で応じた。

 こうした状況をみて、強硬な反米路線をとるベネズエラチャベス大統領が“参戦”。11日、自らに対するクーデター計画が発覚したと述べるとともに、「中南米の人々に対するすべての陰謀の背後に米国がいる」と米の関与を主張、米大使に退去を命じた

 米国も12日、駐米ベネズエラ大使を追放する一方、左翼ゲリラ組織コロンビア革命軍(FARC)の麻薬密売を支援しているとしてベネズエラ政府高官2人の在米資産を凍結した。

 チャベス大統領が米国への非難を強めている背景には、今年11月の地方選挙で反対派が勢力を伸ばしていることへの危機感がある。ロイター通信は「選挙を前に、米国との対立を作り出して危機を演出するのはチャベス氏の常套(じょうとう)手段だ」と指摘している。

 ベネズエラには10日、グルジア紛争にからんで米国が黒海へ艦船を派遣したことに対抗するかたちで、ロシアが派遣した戦略爆撃機が到着したばかり。チャベス流の反米演出が、従来の枠組みを超えて拡大する可能性が懸念されている。

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チャベス氏が米国との対立を作り出して危機を演出すると言うのもあるのかもしれませんが、住民投票の結果をアメリカが支持するのは、民主主義を支持する路線のアメリカとしてはやり易いのかもしれませんが。