国家債務不履行の危険度、韓国は世界平均以下+その他長文

http://www.chosunonline.com/article/20081014000012

 メリッツ証券は13日、米市場調査会社データストリームの資料を基に主要61カ国が債務不履行(デフォルト)に陥る可能性を分析した結果、韓国が債務不履行に陥る可能性は世界平均を下回ることが分かったと発表した。

 それによると、政府、企業、金融機関が債務不履行に陥る可能性を示すクレジット・デフォルト・スワップCDS)のプレミアムは世界平均が3.93%で、韓国はそれを0.26ポイント下回る3.67%だった。

 CDSは政府、企業が債務不履行に陥った場合、投資銀行など金融機関が債務償還を肩代わりするデリバティブ商品で保険と近い性格を持つ。金融機関が受け取る手数料をプレミアムと呼び、プレミアムが低いほど債務不履行に陥る可能性が低いことを示す。

 CDSのプレミアムが最も高いのはパキスタン(25.7%)で、アルゼンチン(23.8%)、ベネズエラ(16.5%)、ウクライナ(16.2%)が続いている。

 メリッツ証券は「CDSプレミアムが高い国が破たんする可能性が高まれば、世界金融市場の不安が拡大する可能性がある」と指摘した。

 韓国のプレミアムは、ロシア(5.6%)、トルコ(5.4%)、南アフリカ(4.2%)、ブラジル(4.0%)、メキシコ(3.9%)などに続き、分析対象中26番目の高さだった。

 一方、プレミアムが最も低いのは地中海のマルタ(0.15%)で、ノルウェー(0.18%)、ニュージーランド(0.23%)、ドイツ(0.26%)、米国(0.33%)、日本(0.34%)などが続いた。

 地域別では中東(8.56%)が最も高く、中南米(7.21%)、東欧(4.32%)、アフリカ(3.59%)、アジア(3.01%)、欧州(2.01%)、主要7カ国(0.42%)の順だった。

 メリッツ証券のシン・ジェヨプ研究委員は「CDS統計を見ると、国家破たんのリスクがアイスランドに限らず全世界に広がっていることが分かる。韓国も金融市場が不安な状況だが、他国に比べれば相対的に良好なほうだ」と分析した。

崔炯碩(チェ・ヒョンソク)記者
朝鮮日報朝鮮日報日本語版

ちょっと分かりやすく並べてみようかと。

危険度高
パキスタン(25.7%)
アルゼンチン(23.8%)
ベネズエラ(16.5%)
ウクライナ(16.2%)

ロシア(5.6%)
トルコ(5.4%)
南アフリカ(4.2%)
ブラジル(4.0%)
世界平均(3.93%)
メキシコ(3.9%)
韓国(3.67%)

日本(0.34%)
米国(0.33%)
ドイツ(0.26%)
ニュージーランド(0.23%)
ノルウェー(0.18%)
地中海のマルタ(0.15%)
危険度低

ところでプレミアムの計算方法ですが、Wikipediaによると、
クレジット・デフォルト・スワップ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%83%E3%83%97

価格の設定(プライシング)

プレミアムの決定には金融工学的手法が利用される。それは単に買い手が、両者の期待値を一致させる価格を支払えばよいのではなく、売り手が引き受けるリスクに対する対価(リスクプレミアム)をも支払う必要があるからである。リスクプレミアムは通常、同じ参照企業Aが発行する社債などに織り込まれたものを使う。

CDSの売り手がデフォルトしないという仮定の下ではプレミアムの算出は容易である。しかし、売り手もデフォルトする場合には買い手のリスクが増大する。さらに参照企業Aと売り手のデフォルトに相関がある場合には、プライシングは容易ではない。

まぁここだけ読んでも意味が分からないと思いますけど、僕は経済音痴なので全部読もうとしても意味が分かりませんでした。ただ2chの経済板ではみんな戦々恐々としてるというのが分かる気がしてきます。

問題点と危険性
ベア・スターンズフレディマックファニーメイリーマン・ブラザーズAIG破綻の後、「核のボタンに匹敵する」と言われているのがCDSである。

世界的投資家ウォーレン・バフェットは、CDSの事を「時限爆弾 time bomb」「金融大量破壊兵器 financial weapons of mass destruction」と呼んで、自社バークシャー・ハサウェイによる投資を禁止したと語ったことがある(後に実際には投資中であることが明らかになった。2014年までの債務があるという)。
(ry
米国政府がリーマンを救済せずAIGを救済した理由がCDS問題であると言われる。リーマンはCDS保有額が大きくないが、米国最大の保険会社で世界中に展開する(130カ国、7400万件)AIGCDSに積極的に投資し(想定元本4410億$)、もしAIGが破綻した場合影響は世界中に及ぶと考えられたからである。 その後10月10日にリーマンのCDS清算価格が元本の8.625%に決定した[1]。市場推計の想定元本は4000億ドルで、ほぼ全額が失われた。関係者にCDSの危険性を知らせる出来事であった。バーナンキFRB議長の議会証言で、リーマンを救済しなかった本当の理由は「証券会社にこのような多額の資金投入をすることはできなかった」だということがわかった。
(ry
似たような商品で、最近問題になっているのはクレジット・リンク債である。

あいかわらず経済音痴なのでよく分かってないのですが、リーマン救済には4000億ドル必要だったという事でしょうか。

AIGの支援関連の記事と言いますと(日付はURLから拾ってるんで記事中と合ってないところもあるのですが…)、
9/15
AIGFRBに異例の支援要請=経営難で「4兆円必要」の報道も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080915-00000027-jij-int

 【ニューヨーク14日時事】米証券大手リーマン・ブラザーズの経営危機に続き、米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の経営不安が高まってきた。複数のメディアは14日、AIG米連邦準備制度理事会FRB)に対し、異例の短期融資を要請していると報道。米紙ニューヨーク・タイムズは、AIGFRBに対し、400億ドル(約4兆2000億円)のつなぎ融資を求めていると伝えた

AIGが資金不足に直面、PEとの交渉不調でFRBに異例の支援要請
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080915-00000444-reu-bus_all

 [ニューヨーク 14日 ロイター] 米保険大手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIGは、債務格下げを回避し資本を増強する必要性から、連邦準備理事会(FRB)に対し400億ドルの異例の短期資金を要請した。ニューヨーク・タイムズ紙が報じた

 NYタイムズほか、ウォールストリート・ジャーナルやCNBCテレビの報道によると、AIGのウィラムスタッド最高経営責任者(CEO)は14日遅くにFRBに接触した。

 AIGはこの週末、資本増強と保険契約者保護に向けて、監督当局やプライベートエクィティと協議してきた。ニューヨーク州保険局のディナロ局長を含む監督当局は、AIGのニューヨークオフィスで13・14日に断続的に協議した。

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が12日、AIG格下げの可能性を明らかにしたことで、AIGは対応策を迫られた。先月の規制当局への報告によると、格下げされた場合145億ドルの追加担保差し入れが求められるという。

 関係筋によると、AIGは資産売却、保険業務に関する規制された資本の持株会社への移転、プライベートエクィティとの協議を模索していいた。

 NYタイムズ紙によると、資本移転は時間がかかることから排除され、プライベートエクィティは出資を見合わせた。

9/16
米FRB、JPモルガンとゴールドマンによるAIGへの融資努力を支援
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080916-00000565-reu-bus_all

 [ワシントン 15日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は、JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックスによる米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)への融資に向けた努力を支援する意向だ。FRB当局者が15日、明らかにした。

 この当局者は「FRBは関係各社に問題の解決を促している。これらの企業がAIGへの融資資金を調達する努力を支援する意向だ」と述べた。

9/17
FRBがAIGの金融支援を検討・内容不明─WSJ紙=CNBC
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080917-00000829-reu-bus_all

 [16日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)が保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)への金融支援を検討している。ただ、内容は明らかではない。米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙を引用してCNBCが報道した。

 CNBCはまた関係者の話を基に、米政府が検討しているAIGの資産保全者扱いについて法的権限はないと伝えた。

AIG支援か否か 米当局の協議大詰め
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080917-00000910-san-bus_all

 【ワシントン=渡辺浩生】経営難に陥り株価が急落している米保険最大手アメリカン・インター
ナショナル・グループ(AIG)をめぐり、米財務省、連邦準備制度理事会(FRB)、ニューヨーク州当局は16日、前日に続いて対応を協議した。米メディアの報道によると、FRBはAIGに対する資金支援を検討中というが、ポールソン財務長官は救済に反対しているとされ、予断を許さない状況とみられる。

 AIGは、破綻(はたん)した証券大手リーマン・ブラザーズと同様、低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)に絡む金融商品の巨額損失で資本不足に陥り、連鎖破綻を恐れた投資家の売りを浴び、16日は株価が一時1.25ドルまで急落した。しかし、FRBが公的救済を検討という米CNBCテレビの速報に株価は浮上、しかし、再建の展望は見えず、前日終値比1.01ドル安の3.75ドルで取引を終えた。

 相次ぐ格下げで資金繰りが悪化しているAIGは15日、FRBにつなぎ融資を要請。ただ、ポールソン長官ら民間主導の融資実施を唱えているとされ、FRBは有力金融機関に対して700億−750億ドル規模の民間資金融資枠の創設を要請したとされる

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米FRB、AIGへの9兆円のつなぎ融資交渉中=報道
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080917-00000849-reu-bus_all

 [16日 ロイター] CNBCテレビは16日、米連邦準備理事会(FRB)が、保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に対するつなぎ融資について協議を進めていると報じた。

 つなぎ融資は有担保で、850億─900億ドル(約9兆―9兆5000億円)に達する可能性があるという

 CNBCによると、つなぎ融資が実現すれば、株主価値の大幅な希薄化につながる見通し。

 米政府はAIG株式の大半をワラントとして取得することを検討しているという。

 AIGがつなぎ融資を受けた場合、返済資金を調達するため、早急に資産売却を進めるとみられる。

 協議には、バーナンキFRB議長、ポールソン財務長官などが参加。AIGを公的管理下に置くことは検討していないという。

米FRBがAIGに850億ドル融資し株式80%を取得へ=NYT紙
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080917-00000852-reu-bus_all

 [16日 ロイター] ニューヨーク・タイムズ紙は、連邦準備理事会(FRB)が保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に対し850億ドルを融資し、株式80%を取得すると報じた。

米FRB、AIGに約9兆円つなぎ融資し株式約80%を取得へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080917-00000856-reu-bus_all

 9月16日、米FRBはAIGに約9兆円つなぎ融資し株式を約80%を取得へ。ロンドンで撮影(2008年 ロイター/Andrew Winning)

 [16日 ロイター] 関係筋によると、米連邦準備理事会(FRB)は、保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に対し約850億ドル(約9兆円)のつなぎ融資を実施し、株式を約80%取得する方針

途中救済に反対と言われていたポールソン米財務長官も支持に回ったようです。
FRBがAIG支援に向け取った措置を支持=米財務長官
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080917-00000888-reu-bus_all

 [ワシントン 16日 ロイター] ポールソン米財務長官は16日、連邦準備理事会(FRB)が保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)支援に向け取った措置を支持するとの声明を発表した。

9/22には、
金融崩壊:リーマン・ショック/上(その2止) 見えぬ「毒」不安連鎖
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080922/1222110106
で、

昨年夏に米金融不安が表面化してから、豊富なオイルマネーで欧米金融機関を救済してきた中東や新興国の政府系ファンド。だが、今回のリーマン・ブラザーズの経営危機には「ガラリと態度を変え」(英政府関係者)支援に乗り出す姿勢を一切、示さなかった。

という記事を取り上げました。

で、
10/9
米FRB、AIGに最大378億ドルの追加支援
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081009-00000966-reu-bus_all

 10月8日、米FRBはAIGへの最大378億ドルの追加支援を発表。写真は9月、AIGのニューヨークのオフィス(2008年 ロイター/Eric Thayer)

 [ワシントン 8日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は8日、ニューヨーク連銀が保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)から証券を借り入れ、AIGに最大378億ドルの資金を貸し出す追加支援措置を行うと発表した。

 ニューヨーク連銀はAIGから最大378億ドル相当の投資適格級の証券を借り入れ、それを担保にAIGに現金を貸与する。

 FRBはAIGの経営破たんを回避するため、AIGに850億ドルの融資を設定していたが、今回の追加支援措置はAIGがカウンターパーティとの決済を継続できるように行ったもの。

米AIGがFRBから追加支援、代理店向けイベント開催には非難の声
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081009-00000999-reu-bus_all

 [ワシントン 8日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は8日、ニューヨーク連銀が保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)から証券を借り入れ、AIGに最大378億ドルの資金を貸し出す追加支援措置を行うと発表した。

 ニューヨーク連銀はAIGから最大378億ドル相当の投資適格級の証券を借り入れ、それを担保にAIGに現金を貸与する。

 FRBはAIGの経営破たんを回避するため、AIGに850億ドルの融資を設定していたが、今回の追加支援措置はAIGがカウンターパーティとの決済を継続できるように行ったもの。

AIGに対しては、経営破たんを回避するため当局から緊急融資を受けた数日後に代理店向けのイベントをホテルで開催し、20万ドルをホテル利用や2万3000ドルをスパサービスに使っていたとして非難を浴びている。

 カミングス下院議員は議会の公聴会で「多くの国民が請求書の支払いをしている時に彼らは顔やマニキュアの手入れ、マッサージを受けていた」と非難した。

 これに対しAIG側は、催しは子会社が生保代理店向けの「ビジネスイベント」として何カ月前から予定していたものと弁解している。

要するに850億+378億=1228億ドルという事なんでしょうが、最初は400億ドルだったという事のようですから、これだけではすまない気がします。