<軍事衝突>「ロシア、グルジア双方が無差別攻撃」人権団体

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090124-00000094-mai-int


グルジアの地図

 【モスクワ大木俊治】国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」は23日、昨年8月に起きたロシアとグルジアの軍事衝突に関する調査報告書を発表した。報告書はロシア、グルジア双方が市民への無差別攻撃を行ったと厳しく非難。また両政府に対し、戦争犯罪を含む国際人道法違反の徹底的な調査を求めロシアには数千人に上るグルジア人避難民の安全な帰還を保障するよう要請している。

 「焼け落ちた村落・南オセチア紛争における国際人道法違反」と題した報告書は計206ページ。昨年8〜11月に実施した、被害者ら約460人への聞き取りなど現地調査をもとにまとめた。

 この中で、グルジア軍が多連装ロケット弾で市民の居住地区を無差別に砲撃したことを強く非難。ロシア軍についても、無差別な空爆や砲撃を行ったほか、事実上の支配下にあった南オセチアで、独立派武装勢力らによるグルジア系住民居住区での略奪・破壊行為を黙認・加担したと糾弾した。

 また、独立派武装勢力がロシア軍の協力でグルジア人159人を違法に拘束し、少なくとも3人を処刑したと指摘。グルジア側も、オセット人32人を拘束し、少なくともうち5人に虐待を加えたとしている。

 報告書はさらに、ロシア、グルジア双方が非人道兵器のクラスター爆弾を使用したと認定。「一方の暴力行為が他方の暴力行為を正当化する口実にはならない。どちらが戦争を始めたかという議論は国際人道法を順守すべき双方の義務とは関係ない」として、ロシアが主張する「どちらがより悪いか」という議論を一蹴(いっしゅう)した。

 グルジア軍は8月7日深夜、グルジアからの分離独立を求める南オセチアへの攻撃を開始。これに対し、南オセチア独立派を保護するロシア軍が進攻・反撃し、数百人の市民が死亡したとされる。

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去年も別の人権団体が、
「ロシアとグルジア、双方が民族浄化」 人権団体が告発
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080915/1221494286
とやっていました。ICCの調査結果もそろそろ出てきますかね。