北方4島人道支援、上陸できず=ロシアが出入国カード要求

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090127-00000197-jij-int

 【モスクワ27日時事】北方4島住民への人道支援として「ビザなし交流」の枠組みで国後島に医薬品などを届けようとした日本外務省職員らに対し、ロシア側が27日、出入国カードの提出を要求したため、上陸できず、沖合で足止め状態となっていることが分かった。

 関係筋によると、支援物資を積んだチャーター船は27日未明、根室港を出発。国後島沖でロシア側当局者が出入国カードなどの提出を要求したという。提出すれば4島をロシア領と認めることになるため、日本側は拒否し、現在同島沖合に停泊中。同船には外務省職員ら日本側関係者計7人が乗っている。

 1992年に始まったビザなし交流は、日本人と4島のロシア人住民が旅券や査証(ビザ)なしで相互訪問する仕組み。これまで出入国カードを提出したことはなく、ロシア側が4島実効支配誇示を目的に、出入域管理を一方的に強化したとみられる。

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なんかメドベージェフ大統領になってから、ロシアは色々と強硬になってる気がするのですが。

「北方領土」上陸記 (文春文庫)

「北方領土」上陸記 (文春文庫)

の書評が2003年12月の産経新聞に載っていました。今は文庫で出てるようですね。
【書評】「北方領土」上陸記 上坂冬子
http://www.sankei.co.jp/news/031226/1226boo009.htm

 「日本はまだ占領されている」。“平和ボケ”した日本人に訴える著者の舌鋒(ぜっぽう)は鋭い。国際社会をみると、朝鮮半島北朝鮮の核開発問題で緊迫化し、日本が自衛隊派遣方針を決めたイラクでは爆弾テロなどが相次いでいる。本来は「国内」である北方四島にはロシア人が住み着き、日本人は自由に出入りもできずにいる。

 行動派の作家である著者は、ビザ(査証)なし交流で北方領土を訪ね、ロシア人がすっかり居ついている現状に疑問を抱く。日本政府は戦後、四島に人道支援や草の根交流などの美名のもと、さまざまな支援を実施してきた。しかし、それはロシア人の生活を快適にするだけで、何ら北方領土返還には寄与してこなかったのではないか。また、北方領土はさきの大戦で日本が降伏した後に旧ソ連軍に占領されたという事実も忘れてはならない、と著者は指摘し、こう締めくくる。

 「スターリンの足跡としての北方領土問題をこのままにして戦後を終わらせてよいはずがない」。
上坂冬子著。文芸春秋。一四二九円。

2006/01には
北方領土の「ビザなし交流」を拡大…日本が提案
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060119-00000106-yom-pol

 政府は、北方領土における日露の「ビザなし交流」を拡大するため、現在は数日間に限られている日本人の択捉、国後、色丹、歯舞4島の滞在期間を最大1か月程度に延ばすようロシア側に提案している。

 日本人の元島民とロシア人島民らの相互理解を深め、北方領土問題を解決する環境整備の一環とする狙いだ。7月の主要国首脳会議(サンクトペテルブルク・サミット)時の小泉首相プーチン露大統領との首脳会談で合意することを目指す

 北方領土での日露交流は1964年に元島民らの墓参りで始まった。92年以降は、訪問者の対象が報道関係者や国会議員らにも拡大された。いずれも旅券や査証(ビザ)は持参せず、2005年11月時点で延べ1万7344人が北方4島を訪れている

 ただ、現地での滞在は数日で、元島民8251人(05年3月現在)の間には「故郷でゆっくり過ごせない」との不満が多い。学術研究者らからも動植物の生態調査などのため、長期滞在を望む声が出ている。

 このため、政府は昨年、ロシア側に対し、元島民や学術研究者らの長期滞在を可能にするよう外交ルートを通じて求めた。また、
〈1〉現地訪問の際、ロシア側への手荷物リストなどの書類提出の廃止
〈2〉国後島などに限られているロシア側の事務窓口を4島すべてに設置する
――なども要請している。

 政府は今後、外相会談などでロシア側に回答を求める。同意すれば、北方4島への人道支援拡大やロシア人島民の日本入国手続きの簡便化に応じる方針だ。
(読売新聞) - 1月19日15時32分更新

とあったのですが、結果は
大統領、北ミサイル「懸念に理解」=首相、決議案採択へ協力要請−日ロ会談
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060716-00000002-jij-pol

 【サンクトペテルブルク15日時事】小泉純一郎首相は15日夕(日本時間同日深夜)、主要国首脳会議(サミット)開幕に先立ち、議長国ロシアのプーチン大統領サンクトペテルブルクのコンスタンチン宮殿で約40分間会談した。首相は北朝鮮のミサイル発射問題について、日米両国が国連安全保障理事会に提出した制裁決議案の修正案採択への協力を求めた。大統領は「日本の懸念と不安には十分根拠があり、理解している」と応じた。ただ、決議案採択には「受け入れ可能な文言の調整を行っており、安保理で協議する」と述べるにとどめた。両首脳は北朝鮮に対し、核問題に関する6カ国協議への早期復帰が重要との認識では一致した。

 一方、北方領土問題では、両首脳は4島や周辺地域での津波対策など防災に関する協議を始めることで合意した。
時事通信) - 7月16日3時1分更新

産経新聞の方が詳しいですね
日露首脳会談 「拉致」解決に協力 領土問題 声明は見送り
http://www.sankei.co.jp/news/morning/16pol003.htm

 【サンクトペテルブルク=高木桂一】ヨルダンからサンクトペテルブルク入りした小泉純一郎首相は15日夜(日本時間同日深夜)、プーチン露大統領とコンスタンチン宮殿で会談した。首相は、北朝鮮のミサイル発射について「国際社会全体が毅然(きぜん)として厳しい対応をとることが不可欠だ」として、日米が国連安全保障理事会に共同提案している制裁決議案へのロシアの協力を要請。プーチン大統領は「日本の懸念や不安は十分理解している。国連安保理で受け入れ可能な文言を調整している」と述べた。

 首相は「主要8カ国(G8)としても北朝鮮に断固たるメッセージを発信することが必要だ」と述べ、議長国ロシアの指導力の発揮を要請。両首脳は北朝鮮の6者協議への早期復帰が重要との認識で一致した。

 首相は北朝鮮拉致問題の解決に向けロシアはじめ国際社会の協力を要請し、プーチン大統領も日本の立場を支持すると約束した。

 また、北方領土問題について首相は「四島の帰属を解決し平和条約を早期に締結することへ真剣に努力することが両国政府の責務だ」と述べ、「日ソ共同宣言」(昭和31年)、「東京宣言」(平成5年)など過去の合意文書を踏まえ交渉の進展を要請プーチン大統領も「平和条約を結びたいと思っている。両国の交渉を加速化させたい」と応じたただ、領土問題に言及する共同声明の採択は見送られ、両首脳は北方四島周辺での防災分野での協議を開始する方針を確認するにとどまった

 両首脳は、東シベリアを経由して日本に原油を供給する新規エネルギープロジェクトの早期実現について合意した。

この協議が行われた形跡は発見できませんでした。ようするにやられっぱなしですね。

露紙「懲りない日本」あざ笑う 「北方領土問題も解決不要」
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070303/1172882265
というのもありましたし。

ともあれ今度の要求は頑として拒否して欲しいです。