中国で「嫌印」感情が沸騰―インド首相発言などで

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090611-00000139-scn-int

アルナチャール・プラデーシュ州


中国でインドに対する反感が高まっている。インド政府がアルナチャール・プラデーシュ州での軍備増強を発表し、マンモハン・シン首相が「中国には妥協しない」などと述べたことがきっかけとなった。中国は同州の大部分の領有を主張している。

 環球時報によると、中国ではインドに対する反感が高まっている。インド政府がアルナチャール・プラデーシュ州での軍備増強を発表し、マンモハン・シン首相が「中国には妥協しない」などと述べたことがきっかけとなった。中国は同州の大部分の領有を主張している。

 インド政府はアルナチャール・プラデーシュ州に駐在させる兵力を5万−6万人増強し、防衛のためにスホーイ30型戦闘機も多数配備すると発表。その後、シン首相が「領土問題で中国には妥協しない」と発言した。

 アルナチャール・プラデーシュ州の大部分は1913年、英国と独立を志向していたチベットの間で結ばれたシムラ条約で、英領インドに割譲された(マクマホンライン)。中華民国中華人民共和国はシムラ条約を認めず、アルナチャール・プラデーシュ州の領有権を主張している。

 環球時報がインターネットで行なったアンケートでは、「中国は、一切の代価を犠牲にしても、インドとの友好を維持すべきだ」とする回答者は7.42%「そうは思わない」は75.41%、「どちらでもよい」は17.17%。

 「インドが中国に対して非友好的態度を続けた場合、損失がより大きいのはどちらか?」との問いには88.37%が「インド」と回答。「中国」とした回答は15.59%、「分からない」は18.03%だった。

 「最近になりインドで、反中的な意見が増えてきた理由」として、「国際的に存在する反中国利益集団に迎合して、インドは“政治的財産”を得ようとしている」を選択した回答者が最多の50.76%「中国を敵視しているインドの本質が露呈」とした人が37.47%

 インド国内の反政府勢力を「おおやけに支持するべき」とする回答は36.99%だった。

 投稿欄には「中国が早く蔵南(アルナチャール・プラデーシュの中国側呼称)を取り戻すことを心から願う」、「中華民衆の心を統一してインドを懲罰し、祖国の領土を奪回せよ」、「インドは出産制限をしていないので、人口が増えすぎた。戦争で人を減らす国策だ」などの書き込みが相次いでいる。

 写真は2008年10月に訪中したインドのマンモハン・シン首相。中国の温家宝首相(右)と。(編集担当:如月隼人)

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