「WSJはテロリストの代言者」中国の新聞が載せた怪しい投書

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090714-00000611-san-int
http://sankei.jp.msn.com/world/china/090714/chn0907142322009-n1.htm

 【北京=矢板明夫】中国新疆ウイグル自治区での暴動発生後、中国の国内メディアは連日、「暴動は分離勢力による計画的な陰謀」と繰り返し主張し、中国当局の対応の正当性を宣伝している。一方で、当局を非難した在外ウイグル人組織の主張を伝える外国メディアに、「ウソつき」「中国への敵意に基づく報道」などと徹底批判している。

 ネットなどで話題となっているのが、中国共産党の機関紙「人民日報」傘下の「環球時報」が最近掲載した、「私が2度と(米紙)ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)を読まない理由」と題する投書。北京在住でWSJ紙を10年以上購読しているという筆者は最近、同紙のウイグル暴動に対する「無知と偏向に満ちた報道」に「我慢ならなくなり、ついに解約した」そうだ。さらに、ウイグル人に同情的な同紙を「もはやテロリストの代言者となった」と切り捨て、「私はWSJを購読するすべての中国人に『もうドルの無駄遣いをやめよう』と言いたい」と訴えている

 投書は地方紙にも転載され、「中国人読者の素直な気持ちを代弁している」として大々的に紹介されている。しかし、投書は読者が寄せたものではなく、当局によるやらせではないかとの疑惑がネットで浮上している。厳しい情報統制が敷かれている中国では、一般市民がWSJ紙を10年間も購読することはまず不可能で、中国では同紙のホームページすら開けない。普通の中国人は同紙の「無知と偏向に満ちた報道」を知るよしもないのが実態だ。

 昨年3月のチベット騒乱の際にも、欧米メディアの“誤報”を批判する北京市民が自主的に立ち上げたとされるウェブサイト「アンチCNN」が話題となった。「情報収集能力があまりにも高すぎる」として外国メディアの間では、「半官製サイトではないか」と疑問視された。

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反CNNサイトについては
反CNNサイトどちらの報道が本当か-チベット問題
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080328/1206658209
ですね。