ソマリアが国際テロリストの温床に “第2のアフガン”懸念強まる 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090810-00000633-san-int
 【ロンドン=木村正人】内戦状態が続くアフリカ東部のソマリアが国際テロの温床になりつつある。国内にはテロ訓練キャンプが整備され、米英やオーストラリアのソマリア系住民らもテロに関与していたことが判明した。約16年前、米兵の遺体が市中を引きずり回された事件を機にソマリアから撤退した米国も、ソマリアが“第二のアフガニスタン”と化すのを防ぐため、軍事支援を強化するなど、再びソマリアに関与する方針を打ち出した。

 9日付の英日曜紙サンデー・タイムズは「ソマリアは新たなアフガンか」との特集記事を掲載した。英国は約20万人のソマリア系住民を抱えており、2005年のロンドン爆破テロ未遂で起訴された2人が亡命申請中のソマリアだった。

 英情報局秘密情報部(MI6)元副長官のナイジェル・インクスター氏産経新聞の取材に対し、「ソマリアの首都モガディシオ周辺に複数のテロ訓練キャンプが設けられ、英国など外国人が訓練を受けている」と明らかにした。

 豪州では今月4日、軍施設を狙ったテロを計画していたソマリア系豪州人ら5人が逮捕され、ソマリア南部を支配する急進的イスラム組織「アル・シャバブ」との関連が浮上している。

 20人以上のソマリア系米国人もアル・シャバブに参加。うち1人が昨年10月にソマリア自爆テロを起こし、約30人を殺害した。

 イスラム法の厳格な実施を求めるアル・シャバブは、ソマリアイスラム原理主義勢力「イスラム法廷会議」の強硬派によって構成される。国際テロ組織アルカーイダの影響を強く受け、米国務省にテロ組織と認定されている

 1990年代、ソマリアでの平和維持活動(PKO)を積極的に行っていた当時のクリントン米政権は、93年10月に米軍ヘリ「ブラックホーク」が撃墜され、米兵の遺体が裸で街中を引き回されたことを機に、米軍撤退を決めた。

 その後、米国は2006年に、エチオピア軍とソマリア暫定政府の合同部隊によるモガディシオ制圧を支援したことがある。

 しかし、インクスター氏によると、逆にこれがイスラム原理主義勢力を刺激し、米英やアフガン、パキスタン、湾岸諸国から過激派数百人がソマリアでの反政府闘争に参加するきっかけになったという。

 こうした中、オバマ米政権は、無政府状態が続くソマリアがアフガンの辺境部族地域と同様、国際テロ組織の温床になるのを防ぐため、ソマリアに関与していく方針に転じた。

 クリントン国務長官が今月6日、ケニアの首都ナイロビでソマリア暫定政府のアハメド大統領と会談し、「暫定政府への支援を拡大させたい」と述べ、武器・弾薬供与や軍事訓練の実施などを打ち出した。

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http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070514/1179176562
とあったのも昔の話しになってしまったようですね。米軍が支援するから、イスラム原理主義(という言葉を使うのは好きではないんですが)、が結束したといっても何もしないわけにもいかないでしょうし、難しいですね。