独立系中国語メディアの取材拒否 中国・EU首脳会談

http://www.asahi.com/international/update/1012/TKY201010120197.html
2010年10月12日19時20分

 【ブリュッセル=井田香奈子】今月6日、ブリュッセルであった欧州連合(EU)と中国の首脳会談の際、中国当局が独立系中国人記者の記者会見場への立ち入りを拒み、それでも記者たちが会場に入ったことを理由に会見自体をキャンセルしたことが分かった。EU側も中国側の要請にいったん応じ、対象となった記者の入場を禁止していた。

 立ち入りを拒まれたのは中国語テレビ「新唐人電視」の駱ブン(ブンは雨かんむりに文)さん(44)、新聞「大紀元」記者の楊立新さん(43)ら、米国に本社を置く中国語系メディアの4人。EUに記者登録し、ふだんはEU機関で取材している。

 駱さんによると、温家宝(ウェン・チアパオ)首相とファンロンパイEU首脳会議常任議長の会見に備えて早めに会場に入ろうとしたところ、「保安上の理由」で拒まれた。EU職員の脇には中国政府関係者4人が、中国人名の書かれたリストを持って立っていたという。

 同様に拒否された楊さんは駱さんらと再び会場を訪れ、入り口にいたEUの報道担当者に「なぜEU中国首脳会談に限って排除なのか。報道の自由を保障するEU条約違反だ」などと30分以上訴えた。近くにいた通信社記者たちも抗議、最終的に入場できた

 しかし、この後両首脳の会見は「日程上の理由」で突然、中止に。欧州委員会関係者は8日、「独立系の中国人記者がいる限り会見しないと中国側から要請があった。報道の自由の観点から無理だと説得したが、だめだった」と、中国側の圧力を認めた

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大紀元は中国で邪教とされた法輪功系の新聞ですね。中国もこんなことばかりしていないで早く国際的な国になって欲しいですが、難しいんでしょうね。