世界の穀物生産2%減、10年FAO予測 干ばつで下方修正
2010/11/17 23:55
【ジュネーブ=藤田剛】国連食糧農業機関(FAO)は17日発表した食料需給見通しで、2010年の世界の穀物生産量が前年比2.1%減の22億1640万トンになると予測した。従来は1.1%減と予測していたが、干ばつによるロシアの生産減などで下方修正した。国際価格を押し上げる可能性がある。
主要穀物の生産量予測をみると、小麦が前年比5.1%減と最も落ち込みが大きい。トウモロコシなど雑穀は2.1%減。一方、コメは2.4%増える。
穀物全体の10年度の需要は前年度比1.3%増の22億5380万トンとなる見通しだ。期末在庫は前年同期比7.2%減の5億1250万トンと、4年ぶりに減少する。
穀物以外では大豆や菜種といった油糧種子の生産量が0.3%減、芋類のキャッサバが0.9%減。国際価格が約30年ぶりの高値圏に上昇した砂糖は7.7%増える見通しだ。FAOは「農家が採算の良い砂糖などに生産をシフトし、穀物の生産回復を妨げている」と分析する。
FAOが算出した10月の食料価格指数(02〜04年=100)は197.1と、09年2月の底値から42%上昇している。08年7月以来、約2年ぶりの高水準だ。
FAOはこれまで「食料価格が再び08年のように急上昇することは考えにくい」との見解を示していた。しかし今回は「来年の生産量が大幅に伸びない限り、価格はさらに上昇しかねない」と危機感をあらわにした。
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食物といえば自分も関わっているわけですが、米食を増やすくらいしかありませんね。FAOもこのブログにも過去何回か出ています。
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/searchdiary?word=%A3%C6%A3%C1%A3%CF
FAOに対する批判もあるのですが。