カカオ禁輸、居座る大統領を兵糧攻め…コートジボワール

http://www.asahi.com/international/update/0125/TKY201101250402.html
2011年1月26日8時22分

 【ナイロビ=古谷祐伸】カカオ豆を世界で最も多く生産しているアフリカ西部コートジボワールで24日、カカオ豆の輸出を禁止する措置が始まった。昨年から同国で続く政争の打開策だ。国際市場での価格は24日、5カ月ぶりの高値を付けた。

 昨年11月の同国の大統領選で、選挙管理委員会や国際社会は野党指導者のワタラ元首相が当選したと認定した。ワタラ氏は内閣も発足させたが、現職バグボ氏は負けを認めず、軍や警察の支援を受けて大統領職に居座っている。バグボ氏を平和的に辞めさせようとの国内外の努力は難航している。

 その打開策としてワタラ氏が打ち出したのがカカオ豆輸出禁止令。同国の生産量は世界の3割を占め、2009年には25億3千万ドル(2085億円)を稼いだ。ここからの税収がバグボ氏の資金源だからだ。ロイター通信などによると、24日から1カ月間、新たに売買が決まったカカオ豆の輸出を禁止する。違反業者は国際的な制裁を受ける

 カカオ豆の流通に影響が出るとの観測から、先物市場は高騰した。AP通信によると、ロンドン国際金融先物取引所のカカオ豆先物価格は24日、昨年8月前半以来の高値となる1トンあたり2223ポンド(29万3千円)になった。昨年11月は1770ポンド(23万3千円)だった。

 問題はワタラ氏が実質的に国土を支配しておらず、違反者への強制力がないこと。商売は続き、値段だけが上がるのでは逆効果となる。米政府は禁輸令への支持を表明した。同国のカカオ豆の15%を買ってきた実績がある農業ビジネス大手カーギル社(米国)も同日、購入を停止した。国内外でどれだけ多くの同調者が出るか、注目されている。

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カカオの輸出禁止呼び掛け=ワタラ派が圧力―コートジボワール
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20110125/p8
では、『 ワタラ氏は国際的に認められているわけですから、国際的にコートジボワールのカカオを買わないという風に出来ればいいんでしょうけど、法的に無理があるんでしょうね。』と書いてしまいましたが、今回の記事『違反業者は国際的な制裁を受ける』とありますね。前の記事の印象よりは効力がありそうですが、先は見えませんね。