<スパイ事件>台湾陸軍少将が中国に機密情報を売却、米新聞各紙が大きく報道

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110212-00000013-rcdc-cn
2011年2月11日、米新聞各紙はこのほど、台湾の羅賢哲(ルオ・シエンジャー)少将スパイ事件を大々的に取り上げた。北米華字ニュースサイト・多維ニュースが伝えた。

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台湾国防部は8日、米国から購入した軍事通信システム関連の機密情報を中国に提供し、数十万ドルもの報酬を得ていたとして、台湾陸軍司令部電子情報システム担当の羅賢哲少将を逮捕した。

9日付ニューヨーク・タイムズによると、羅少将は2002年から2005年までタイに駐在していた期間に中国諜報機関に買収されたという。同紙は、中国が台湾問題を「核心的利益」と位置づけ、1000発以上ものミサイルを台湾付近に設置していることを紹介した。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、馬英九(マー・インジウ)台湾総統就任以来、中台関係は改善傾向にあったが、今回のスパイ事件によって実際には薄氷を踏む危険な状況にあると評した。また、台湾の研究者・羅致政(ルオ・ジージョン)氏のコメントを掲載し、スパイ事件は羅少将の問題にとどまるものではなく、全体的な解決ができなければ米国からの兵器購入が難しくなるとの見方を示している。(翻訳・編集/KT)

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米紙の報道もちょっと遅れてますね。まぁ僕も他のネタばっかりで、取り上げなかったんですけど。
とりあえず朝日新聞
中国に台湾軍少将が機密漏らす 指揮用の情報システムか

http://www.asahi.com/international/update/0209/TKY201102090428.html
2011年2月9日22時19分

 【台北村上太輝夫】台湾軍の現役陸軍少将が機密情報を中国に漏らしていたとして、軍検察が勾留、取り調べていることが明らかになった。少将は通信関連を担当する要職に就いており、安全保障の根幹を揺るがすとの懸念が広がっている。将官級による機密漏洩(ろうえい)の発覚は、国民党政権が台湾に移った直後の1950年ごろ以来という。

 勾留されているのは陸軍司令部所属の羅賢哲少将。9日に記者会見した台湾国防部総政治作戦局の王明我・局長代行によると、タイ駐在時の2004年に中国側と関係が生じた。05年に台湾に戻ったが、その後も海外出張の機会は多く、そのたびに中国側の人物と接触し、情報を渡していたとみられている。

 台湾各紙によると羅少将は、米クリントン政権時に売却が決まった、陸海空を統合した作戦指揮のための高度情報通信システム「博勝」にかかわっていた。有事には米軍側と接続可能とされるこのシステムの情報が漏れた可能性があり、台湾各紙は米国との信頼関係にかかわると指摘している。

 これに対し王局長代行は「羅少将は管理職で技術関連の機密資料には触れておらず、知っていることには限りがある」と火消しを図っている。一方で国防部は、機密漏れの損害がどの程度に及ぶのか専門チームを設けて調査を進めている

 08年には米国で、中国系米国人が国防総省関係者から台湾への武器売却情報を得て中国側に流していた事件が発覚しており、このときも「博勝」関連情報が漏れたのではないかと言われている。

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朝日新聞も火消しに協力しているのでは?とも思えます。

スパイ容疑で陸軍少将逮捕=中国に米台関連の機密提供―台湾

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110209-00000092-jij-int
 【台北時事】台湾国防部(国防省)は9日までに、中国に軍事機密情報を提供したとして、陸軍司令部の羅賢哲少将がスパイ容疑で検察当局に逮捕されたと発表した。国防部によると、同容疑で検挙された軍人としては、過去50年で最上位。中国側に渡った情報には、米台軍事協力などに関する機密文書も含まれているとみられ、主要紙の聯合報などは「米国も高度な関心を寄せている」と伝えた。

 同部によると、羅少将は軍の情報システムを所管する部署のトップ。タイで駐在武官として勤務していた2004年に中国に寝返り、情報を提供し続けていた。報道では、羅少将のオフィスからは米国から購入したハイテク通信システムに関する極秘文書や、軍用光ファイバー網に関する機密資料などが押収され、中国側にコピーが渡った可能性が高いという。 

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東京発の公電、ウィキリークス暴露 捕鯨めぐり日米協議
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20110104/p1
では、極秘=シークレットで、トップシークレットではないようだという事を書きました。トップシークレットは漏れてないようですね。

読売新聞では、
台湾軍少将、スパイ容疑で逮捕…報酬数千万円

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110209-OYT1T00863.htm
 【台北=源一秀】台湾国防部は8日、台湾が米国から購入した軍事通信システムに関する機密情報を中国に提供していたとして、陸軍司令部電子情報システム担当、羅賢哲少将(51)を逮捕したと発表した。

 中国に買収された台湾軍人のスパイとしては、これまでで最高位となる。機密情報取得を目的とした中国の不正工作のすさまじさを示している。

 台湾メディアによると、羅少将は駐在武官としてタイで勤務していた2002〜05年に、中国の情報機関から買収され、情報提供が始まったという。定期的にタイにいる中国の情報員と接触していることを米連邦捜査局FBI)が察知、台湾側に通報した。羅少将が中国側から受け取った報酬は数十万米ドル(数千万円)に上るとみられる。
(2011年2月9日20時36分 読売新聞)

こんな感じ。台湾自力ではなくアメリカが察知したんですね。確かに信用問題になりそうです。

産経新聞もあります。
台湾陸軍、現役少将を中国スパイ容疑で逮捕

http://sankei.jp.msn.com/world/news/110209/chn11020921150002-n1.htm
2011.2.9 21:12
スパイ容疑で逮捕された陸軍司令部の羅賢哲少将(2008年4月25日撮影)=AP

 【台北=山本勲】台湾国防部は8日夜、陸軍司令部の羅賢哲少将を「中国に軍事機密情報を長期間にわたり漏(ろう)洩(えい)した重大な疑いで1月25日、逮捕した」と発表した。この数年来、中国へのスパイ容疑で逮捕される台湾軍人が相次いでいるが、陸軍中枢の現役少将逮捕は初めて。被害規模も「過去最大」(台湾各紙)とみられている。

 9日の台湾各紙などによると、漏洩機密の中には陸海空3軍の合同作戦を遂行するために米国から導入した高度な指揮通信システムに関する極秘文書や、陸軍が台湾全土に配備した地下光ファイバー網の見取り図などが含まれるという。事実とすれば台湾の対中防衛に及ぼす損害は深刻なうえ、米台軍事協力の今後にも悪影響を及ぼしそうだ。

 国防部発表によると、羅賢哲少将は「2002年から05年までのタイ駐在期間中に中国の諜(ちょう)報(ほう)機関に買収され、昨年10月に容疑が発覚するまでの6〜9年にわたり軍の機密情報を流し続けた疑い」がもたれている。

 中でも米国から導入した「博勝案」と称される3軍合同ハイテク作戦を実施するための指揮通信システムの構築には、「10年の歳月と約500億台湾元(約1400億円)の巨費を投じた」(中国時報紙)とされている。

 米台合同作戦も想定したシステムとされるだけに、台湾経由で米軍の機密情報が中国に流れた可能性も大きい。米国が台湾へのハイテク兵器売却に慎重な一因として、かねてこうした事態への懸念が指摘されていた。

10年の歳月と1400億円投じて全部漏れてたら問題ですよね。トップシークレットは無かったとしても。