反イスラエルのデモ隊と軍が境界各地で衝突、死傷者多数
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110516-00000007-cnn-int
エルサレム（CNN） イスラエルとシリアやレバノン、パレスチナ自治区との国境・境界付近で15日、反イスラエル・親パレスチナのデモ隊とイスラエル軍の衝突が続発し、少なくとも12人が死亡、数百人が負傷した。この日は、1948年のイスラエル建国時にパレスチナ人70万人以上が土地を追われて難民化した「ナクバ（大破局）」の記念日だった。イスラエルのネタニヤフ首相は「暴力的なデモ」を非難し、「平和と静けさが早く戻ることを願うが、国境と主権は断固として守る」と述べた。
シリアからの報道によると、イスラエルが占領するゴラン高原で起きた衝突ではデモ参加者2人が死亡、170人が負傷した。イスラエル軍の報道官は「シリア側からフェンスを突破して侵入した数十人のデモ隊に威嚇射撃を行い、さらに治安施設を狙おうとしたメンバーを銃撃した結果、負傷者が出た」と説明。さらに「シリアの政権は国内のデモ弾圧から世界の目をそらすためにイスラエル国境で暴力を扇動している」と批判した。
これに対し、シリア国営メディアは外務省当局者の話として、同国はゴラン高原などで死傷者を出した「イスラエルの犯罪行為」を非難すると伝えた。
またレバノン国営メディアによると、同国のイスラエル国境付近で起きた衝突では少なくとも10人が死亡、112人が負傷した。イスラエル軍は、国境付近にはレバノン軍も展開し、デモ鎮圧のために実弾を使っていたと主張。死傷者を出したのがどちらの銃撃だったかは分からないとの立場を示した。イスラエル軍は声明で、シリア、レバノン両国からイスラエルへ向けられる暴力、挑発行為の責任は両国政府にあると述べた。
一方レバノンのハリリ首相は同日、デモ隊の「平和的運動」に対するイスラエル側の「人権侵害」と「殺人行為」を強く非難するとの声明を発表した。
さらにパレスチナ自治区ガザ境界のエレツ検問所で軍とデモ隊が衝突し、医療関係者によると少なくとも70人が負傷した。エルサレムとヨルダン川西岸の間の検問所付近でも大規模な衝突が起きた。デモ隊からの投石などに対し、イスラエル軍は催涙ガスやゴム弾で鎮圧を図った。
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この記事はCNNですが、イスラエルだけでなく、時事通信によるとアメリカもシリアがデモの背後にいるという見方ですね。
■「シリアの扇動」と非難＝パレスチナ人デモ隊衝突―米
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110517-00000020-jij-int
【ワシントン時事】イスラエルが占領するゴラン高原で、シリア側から進入したパレスチナ難民とみられるデモ隊とイスラエル軍が衝突したことに関し、カーニー米大統領報道官は16日、シリア政府が抗議活動を扇動しているとの見方を示し、「受け入れ難い」と非難した。同報道官は大統領専用機上で記者団に対し、「ゴラン高原での抗議活動をあおったシリア政府の関与に強く反対する」と言明。「シリア政府が行っている手荒い弾圧から（国際社会の）関心をそらせようとしていることは明らか」と指摘した。
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まぁこの記事だけ見てアメリカの主張を真に受ける人はいないのかもしれませんが、なぜガザやエルサレムやヨルダン川西岸のことを書かないんだという気がします。
同じ時事通信でもこういう記事もあったのですが。
■イスラエル境界各地で衝突＝12人死亡−パレスチナの「大惨事」記念日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110516-00000003-jij-int
【エルサレム時事】1948年5月のイスラエル建国に伴い、多くのパレスチナ人が故郷を追われた悲劇を嘆く「ナクバ（大惨事）」の記念日に当たる15日、イスラエルの境界各地で、パレスチナ人のデモ隊とイスラエル軍が衝突し、少なくとも12人が死亡した。シリア、レバノン、パレスチナ自治区ガザ地区との境界に、計数千人規模のパレスチナ人が集まった。インターネットの交流サイト「フェイスブック」などを通じ、パレスチナ難民が故郷に戻る権利を求めるデモを同日、イスラエル境界地帯で行うよう呼び掛けがあった。
イスラエルが占領するゴラン高原では、シリア側から進入したパレスチナ難民とみられる数百人規模のデモ隊がイスラエル軍と衝突、少なくとも2人が死亡した。イスラエルとレバノン国境地帯でも、レバノン側のマルンアラスからイスラエル側に入ろうとしたデモ隊とイスラエル軍が衝突し、AFP通信によると、10人が死亡、100人以上が負傷した。
また、ガザ地区のエレツ検問所では、イスラエルとの境界に近づこうとした1000人以上のパレスチナ人のデモ隊にイスラエル軍が発砲。60人以上が負傷した。
ヨルダン川西岸のカランディア検問所付近やヘブロンでもパレスチナ人デモ隊とイスラエル軍の衝突があった。
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しかし、シリアにせよパレスチナにせよ、単純に民衆が権利を主張するのが、良いとか悪いとかは言えないようです。
■レバノン パレスチナ難民がシリア注視 対イスラエルで
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110517-00000002-maip-int
ブルジバラジネ難民キャンプでは、隣国シリアのアサド大統領の肖像写真が目立つ＝鵜塚健撮影反政府デモで混乱が続くシリア情勢に対し、隣国レバノンで暮らすパレスチナ難民が懸念を強めている。シリアのアサド政権が崩壊すれば、イスラエルへの対抗力が弱まり、パレスチナ独立が遠のくとの思いからだ。【ベイルート郊外ブルジバラジネ難民キャンプで鵜塚健】
「デモ隊に銃を向けるのは言語道断。しかし、アサド大統領がいなくなれば誰がイスラエルや米国にものを言うのか」。約２万人が暮らすブルジバラジネ難民キャンプで雑貨店を営むパレスチナ人、ワエルさん（６４）は語気を強めた。ヨルダン川西岸出身。パレスチナの早期独立と帰還が長年の願いだ。
シリアはゴラン高原の領有を巡りイスラエルと対立。レバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラやパレスチナ自治区ガザ地区のイスラム原理主義組織ハマスを支援してきた。シリアが弱体化すれば、イスラエルが対パレスチナでより強硬に出るとワエルさんは見ている。
一方、反シリア派の難民もいる。「シリアはレバノンに介入するなど、中東地域を不安定にしてきた」。キャンプ内の穏健派組織ファタハ系事務所で働くムハンマドさん（４０）はシリアへの不信が強い。しかし、シリアの影響力低下で、イスラエルが力を持つことへの警戒は強い。「いざとなれば私たちがイスラエルと戦うさ」。キャンプ内で生まれ、９歳で銃を握ったムハンマドさんは、ものかげに隠した機関銃を見せた。
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複雑ですね。しかしシリアとハマスの関係って、なにか証拠になるような情報ってありましたっけ?ちょっと時間があるときに探してみます。
