ルワンダ大虐殺の「首謀者」に終身刑 国際戦争犯罪法廷

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081218-00000022-cnn-int

(CNN) ルワンダの大虐殺を裁く国際戦争犯罪法廷は18日、虐殺の首謀者とされたルワンダ軍のテオネステ・バゴソラ大佐(67)ら3被告に有罪を宣告し、終身刑を言い渡した。

有罪判決を受けたのはこのほか、ンタバクゼ少佐、ンセンギユンバ中佐の2被告。それぞれ大量虐殺、人道に対する犯罪、戦争犯罪の罪で終身刑を言い渡された。

一方、軍司令官を務めていたカビリギ被告は無罪となり、即時釈放が認められた。

ルワンダ大虐殺は1994年、大統領機が撃墜された事件をきっかけに、多数派のフツ族過激派が対立する少数派のツチ族の殺りくを開始、100日間で推定80万人が犠牲になった。バゴソラ被告はこの虐殺を首謀し、フツ族民兵ツチ族の虐殺を命じたとして起訴された。

ルワンダ国際戦争犯罪法廷は国連が1994年に設置し、タンザニアのアルーシャに本部が置かれている。裁判では4被告とも無罪を主張していた。

ルワンダの問題はちゃんと追ったことがありませんでした(というか日本語でアフリカ情勢を追うのは多分無理です)。

2004/03
ルワンダ虐殺のきっかけ、首謀者は現大統領? 仏紙報道
http://www.asahi.com/international/update/0310/010.html

 100万人ともいわれる犠牲者を出したルワンダ大虐殺のきっかけとなった94年のハビャリマナ同国大統領機撃墜事件で、現大統領のポール・カガメ氏が首謀者だったとする報告書をフランスの捜査当局がまとめたと、10日付ルモンド紙が伝えた。カガメ氏側は事件への関与を否定し、反発している。

 同撃墜事件を巡っては、少数派ツチ族主体の反政府勢力で後に政権を獲得した「ルワンダ愛国戦線」(RPF)のカガメ氏らの犯行とする説と、大虐殺を主導した多数派フツ族強硬派の陰謀とする説とがあった。近年はフツ族陰謀説が有力だったが、仏報告はこれを覆す結果となった。

 仏捜査当局はRPFの元幹部ら100人に及ぶ証人を尋問。事件を主導したのはカガメ現大統領を筆頭とする10人のRPF指導者らと断定した。大統領機を撃墜した地対空ミサイルの発射実行犯も特定した。

 一方、RPFを母体とするルワンダ現政権のセバソニ広報官はAFP通信に「仏当局は一度もルワンダを訪れていない。報告書には何ら新たな発見はない」と批判した。

 撃墜事件は94年4月6日に発生。同乗していたルワンダのハビャリマナ大統領と隣国ブルンジのヌタリャミラ大統領が死亡し、これを合図としたかのように虐殺が繰り広げられた。
(03/10 16:23)

しかしこの報告書がどういう結果をもたらしたのかは、よく分かりませんでした。フランス、ルワンダ間の関係が悪化しただけで、カガメ氏は今も大統領ですしね。

飛行機撃墜のあとも事件があったようで、
2007/07
ルワンダ軍元少佐に禁固20年 ベルギー兵10人殺害で
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200707060014.html

2007.07.06

Web posted at: 12:38 JST

  • REUTERS

ブリュッセル(ロイター) ベルギーの裁判所は4日、ルワンダで1994年に国連平和維持部隊のベルギー兵10人を殺害した罪に問われていたルワンダ政府軍のトゥヤハガ元少佐(55)に対し、20年の禁固刑を言い渡した。

判決などによると、元少佐は94年4月、ハビヤリマナ大統領(当時)が乗った飛行機が撃墜され暗殺された翌日に、ウィリンジイマナ首相(当時)の自宅で護衛に当たっていたベルギー兵10人を拘束、ルワンダ政府軍側に引き渡した。ベルギー兵らは後に、暴行を受け、銃やおのなどで殺害された。

検察側は、ベルギー兵の殺害を受けて国連平和維持部隊がルワンダから撤退し、約80万人が犠牲となった大虐殺が発生したとし、元少佐には大虐殺を引き起こした責任があるとして無期刑を求めていた。一方、弁護側は、元少佐は偶然首相の自宅を通りがかり、ベルギー兵らの求めに応じて車に同乗させただけと主張していた。

元少佐は、ウィリンジイマナ首相に対する殺人罪にも問われたが、裁判所は無罪とした。弁護側は、上訴しない意向を示している。

ちょっと脇にそれますけど
2007/08
昨年の死刑執行5628件、2年連続で増加 人権団体調査
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200708310025.html

2007.08.31
Web posted at: 18:21 JST

  • CNN/AP

ローマ──昨年1年間に世界で執行された死刑数は、2004年から2年連続で増加した5628件だと、イタリアに本拠を置く人権団体が29日、調査結果を発表した。

死刑に反対する人権保護団体ハンズ・オフ・カインによると、死刑執行数は04年に5530件、05年に5494件で、増加傾向にある。

死刑数が最も多かったのは中国で、非公式な数字を見ると、年間で最大8000人が処刑されているという。

次いでイランの死刑執行数が多い。テヘランでは05年に113人処刑されたが、昨年はほぼ倍増した215人が死刑となっている。

パキスタンでも前年の42人から、昨年は82人にほぼ倍増。

南北アメリカで唯一、死刑制度を残している米国では、04年に59人、05年に60人が処刑され、昨年は53人だった。

一方で、死刑制度を続行させている国は2005年の54カ国から51カ国に減少し、死刑制度を廃止している国・地域は146に達している。

ハンズ・オフ・カインは調査報告の発表と同時に、ルワンダにおいて死刑制度を廃止したポール・カガメ大統領を表彰した。

なんとなく悪い方に考えると、カガメ大統領は自分が捕まった時に死刑にならないように死刑廃止をしたとも思えますが、考えすぎですかね。

ルワンダ側からフランスへの非難もあります。
2008/08
ルワンダ大虐殺の報告書、元仏大統領らの関与を指摘
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200808060015.html

ルワンダキガリ(AP) ルワンダ政府は5日、1994年4─7月に80万人が犠牲になった大虐殺の報告書を発表し、故ミッテラン元大統領やドビルパン元首相など、当時のフランス当局者が関与したとの見解を示した。フランス外務省は報告書の内容を検討中だとして、今のところコメントを控えている。

ルワンダ政府や虐殺を免れた人々の組織は、虐殺を主導したフツ族強硬派民兵組織や当時の政府軍を訓練し、武器を提供したとして、これまでにも度々フランス政府を批判してきた。しかし今回の報告書にはこれまでで最も詳細な記述があり、当時のフランス当局者を名指しで非難している。

虐殺ではフツ族民兵組織が、少数派のツチ族フツ族穏健派を標的にした。ルワンダ法務省の調査チームがまとめた報告書は「ツチ族や、ツチ族をかくまっていたフツ族の暗殺に、フランス兵は直接関与していた」と明言しているうえ、フランス兵がツチ族女性などに対する婦女暴行事件を多数起こしていたと述べている。最後の部分では、虐殺を「政治および軍事、外交、後方支援」の面でほう助したとして、ミッテラン氏やドビルパン氏ら十数人のフランス当局者を挙げている。

ルワンダのカルガラマ法相は、実行する計画は今のところないとしたうえで、報告書を基に個人もしくは国家を訴追する可能性を示唆した。

フランス当局は、フツ族民兵への支援や支持は行っていないと繰り返し否定。同国議会の委員会は98年、ルワンダ大虐殺について免責を決議した。しかし議員団はフランスが90─94年、外交および軍事面で当時のルワンダ政権を支援したと指摘している。

またホテル・ルワンダにも批判があるようで
映画「ホテル・ルワンダ」は誤り、ルワンダ大統領が指摘
http://www.cnn.co.jp/showbiz/CNN200606020037.html

2006.06.02

Web posted at: 20:09 JST

  • CNN/REUTERS

ワシントン──アフリカ中部ルワンダで1994年に起こった大量虐殺事件を描き、アカデミー賞3部門でノミネートされた「ホテル・ルワンダ」について、同国のポール・カガメ大統領は5月31日、滞在先の米ワシントンで、「映画の内容は事実と異なっている」と述べた。

ルワンダでは94年、少数派民族のツチ族と多数派民族のフツ族の対立を発端に、フツ強硬派によるツチ族とフツ穏健派に対する大虐殺が発生、100日間で80万人が死亡したとされている。

映画ホテル・ルワンダ」は、この武力闘争のさなか、高級ホテルに1200人以上のツチ族をかくまった支配人、ポール・ルセサバギナを描いた作品。ルセサバギナを演じたドン・チードルはアカデミー主演男優賞に、その妻タチアナを演じたソフィー・オコネドーが同助演女優賞に、それぞれノミネート。また、同脚本賞にもノミネートされた。

しかし、カガメ大統領は、ルセサバギナが英雄のように描かれているのは、誤りだと指摘。「(1200人以上が助かったのは)ルセサバギナと関係ない」「彼は、偶然にもあの時に、ホテルに居合わせただけで、生き残ったのは虐殺の対象になっていなかったからだ」と語った。

また、ホテルが襲撃を受けなかったのは、国連軍がホテルに滞在していたことと、武装勢力側が打ち合わせをしたり、ビールを飲むための場所として確保したかったからだ、と説明している。

ツチ族のカガメ大統領はさらに、ホテルに滞在していた人々が助かった理由として、武力勢力側と暫定政府側で話し合いが進んで、ホテル内の人々と、拘束中のフツ族兵士を交換する合意に達していたことを挙げた。

カガメ大統領は、「誰かがルワンダの歴史を書き換えようとしているが、それは受け入れられない」と映画の内容に反発。また、虐殺から生き延びた人々の間でも、映画の内容に批判が持ち上がっているという

一方、「アフリカのシンドラー」として映画のモデルとなったポール・ルセサバギナ氏は昨年、米国の民間人に対する最高勲章である大統領自由勲章を受章。人権侵害を続け、反政府主義者を抑圧しているとして、ルワンダ政府を批判している。

自分の情報だけではつたないので、調べたところ今回の判決について
アフリカの西の果てさん
Rwanda:憎悪と独立心
http://dakarcybercafe.blogspot.com/2008/12/rwanda.html
も書いてらっしゃいます。