<ガザ>イスラエル軍、子供遊ぶ住宅も爆撃 人権団体が非難

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090130-00000004-mai-int

 【ガザ市(パレスチナ自治区ガザ地区)高橋宗男】パレスチナ自治区ガザ地区で、イスラエル軍によるガザ攻撃の現地調査を続けている国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」(HRW)の上級軍事アナリスト、マーク・ガラスコ氏が28日、毎日新聞の取材に応じた。同氏は現地調査で、子供たちが屋上で遊んでいた住宅に対しイスラエル軍無人機で爆撃した例や、白旗を掲げた民間人が銃撃されるケースが確認されているとし、同軍の「無差別攻撃」を非難している。

 ガラスコ氏は「住宅内に閉じこもった子供たちは屋上を遊び場にしていた」と説明。それにもかかわらず、イスラエル軍無人機が、子供たちが屋上にいる住宅を爆撃したケースがこれまで5件確認されたことを明らかにし、「無人機のカメラを通した映像で子供たちの姿を確認していたはずだ」と指摘した。

 また、白旗を持った民間人に対する銃撃も6件確認されている。調査は継続されており、こうしたケースはさらに増える可能性があるという

 人権団体や国際機関が非難する白リン弾の住宅街での使用については、複数のイスラエル軍関係者が現地メディアに対しガザ地区北部ベイトラヒヤでの使用を明らかにしている。ガラスコ氏は、同軍が砲弾などの発射地点や着弾地点についてコンピューターでデータベース化していることに触れ、「彼らはもう一度データを見直したほうがいい。ガザ市などでも使われていることは明らかだ」と指摘。「民間人が身の毛もよだつ方法で殺害された」と強調した。

 HRWは、イスラム原理主義組織ハマスがモスク(イスラム教礼拝所)や住宅地近くで攻撃を仕掛けた「人間の盾」についても調査を進めている。同氏はイスラエルハマスの双方が、民間人の保護をうたうジュネーブ条約に違反した可能性が高いと指摘している。

 【ことば】▽ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)▽ 各国の人権侵害を調査し、関係国政府に改善を訴えるNGO(非政府組織)。旧ソ連などの人権状況を監視するため、78年に「ヘルシンキ・ウオッチ」の名で創設。本部はニューヨーク。最近では北朝鮮ミャンマーで不当な刑罰や弾圧が続く実態を報告。弁護士、ジャーナリスト、研究者などから成り、全世界に約280人のスタッフを擁する。

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白旗の件については
イスラエル軍、白旗掲げた住民に銃撃」人権団体の報告書
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20090115/1232019265
でも触れていました。