アフガニスタン カルザイ政権、タリバンと戦闘激化

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090725-00000010-maip-int
http://mainichi.jp/select/world/news/20090725k0000e030019000c.html


マイダンシャーの商店街には、武装警官が不審な人物がいないかと目を光らせていた=アフガン中部で2009年7月23日、栗田慎一撮影


アフガニスタン中部マイダンシャーの位置

 【マイダンシャー(アフガニスタン中部)栗田慎一】アフガニスタン武装勢力タリバンと米軍が激しくぶつかり合う中部マイダンワルダック州。8月20日のアフガン大統領選の妨害を宣言しているタリバンは、首都カブールの包囲網を急速に狭め、南接する同州の大半を掌握しつつある。カルザイ政権の「要所」として、戦闘を強化しながら対話による和解を探るという矛盾に直面している現場を見た。

 カブール市街から南西へ35キロの州都マイダンシャー。樹木のない丘陵地帯を武装ヘリが低空で飛び回り、地上では政府軍が通行車両を1台ずつ検査する。検査役の兵士は「タリバンの攻撃を防ぐためだ」と言った

 タリバンは連日、州内で米軍や警察の車列を攻撃している。州警察幹部は「携帯電話を使った路上爆弾の遠隔爆破を防ぐため、外国軍は車両に電波妨害装置を備えた。するとタリバンは、地雷や有線爆破に変えた」と説明する。爆薬のほか、市販の液化ガスやガソリンも使われるという。

 州議会議員のガニ氏(54)は「2年前まで州内は平穏だったが、戦闘の激化で治安は悪化し貧困が拡大、タリバンの勢力拡大を支えた」と言う。拉致事件も増え、政府幹部の父親が拉致された事件では、幹部が高額な身代金を拒否すると切り取られた鼻や耳が送りつけられ、父親は殺された。「タリバンの狙いは恐怖支配。停戦と対話開始しか治安回復の道はない」と言い切る

 米国は増派米兵約2000人を同州に追加配置し、住民に軍事訓練を施しタリバンと対峙(たいじ)させる民兵496人の育成を終えるなど戦闘強化を進めている。一方でフェダイ州知事(38)によると、州政府は和解担当局を新設し、宗教指導者らを通じてタリバン幹部らとの交渉に着手。選挙後の「本格対話」(カルザイ大統領)に備えている

 知事は「二つの政策は矛盾しない。治安を乱す暴力をまず封じ込める必要がある」と強調しつつ、「州内の米軍指揮官には対話が必要だと説得し続けている」と打ち明けた。

 失業生活から脱するため民兵を志願したという男性(37)は、「本当は殺し合いなんかしたくない」と語り、「対話を求める候補者が当選したら、米国はどうするのだろうか」と問いかけていた

住民に軍事訓練というのは、
タリバン掃討支援で住民武装へ=イラクの経験をアフガンで活用−米軍
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081224/1230137836
で報道されていた件ですね。イラクでうまく行った方法なのでアフガニスタンでも使うということでしたが、半年以上たっても成果が出ていないということですね。

タリバンの意思表示というのは、報道ではなかなか伝わってきていないと思いますが、
<アフガン大統領>オマル師らの安全保証…政府と和解条件に +タリバン幹部「大統領の申し出必要ない」
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081118/1226956050
で、あったように強気で妥協する気は今も無いのではないでしょうか。